私がカンボジアに渡航したい理由

風の会3年の三浦紘花です!

1年生の6月に風の会に入会してから約2年が経ち、引退まであと3か月を切ってしまいました。

そんな今、支援先であるカンボジアに、初めて渡航をするために準備を進めています。

ここで一度、なぜ私が渡航に行きたいのか、そもそもなぜ風の会に入り、活動を続けているのか、私自身が再認識するために記事を書くことにしました。

きれいな文章にはまとめられませんでしたが、一度は国際協力に対する気持ちさえ失いかけた私の、内側にあるものを書きました。



まず、私が風の会に入った理由は大きく分けて2つあります。
一つ目に、広い価値観を持ちたいと思ったから。
目の前の人の本当の気持ち、その人にとって本当の需要は何なのか、わかるためには、価値観と思考回路を理解する必要があります。その人の価値観を全て理解するのは難しくても、その少しでも私の中に落とし込むことで、その人に寄り添って考えを辿ることが出来ます。それが出来る人間でありたい。だからまずは、価値観を広げるために、自分の生きてきた世界とは違う世界で生きる人と渡り合いたいと思いました。
二つ目に、国際協力に携わりたかったから。
私がこんなにも普通に過ごした今日一日を、どうやって生き延びるか考えている子供がいること。その事実を、私は幸いにも中学高校で時間をかけて教わりました。教育を受けることが出来たのに、事実を知っているのに、何もしない人ではありたくないと思い、国際協力に携わっていたいと思うようになりました。


次に、私が今も風の会で国際協力に携わる理由は、「自分事として世界に目を向けることは、自分たちの未来を守ることでもある」と思うからです。
どこかの国で、今日を一生懸命生きている子供のことを、自分事として捉えるのは難しいけれど、でも決して他人ごとではないと思います。私がその国に生まれていたって何もおかしくなかったし、日本だって、いつ表現の自由が奪われるか、他の自由まで次々と奪われていくか、分からない。
それを防ぐためには、今の私たちの生活が何で成り立っているのか、何が決して失われてはいけないものなのか、私たち自身が本質的に理解していないといけない。座学ではわからないこと、自分事として世界の今に目を向けることでしか分からないことがあると考えています。
また、入会して一度は熱意を失いかけた私ですが、会員と沢山の話をする中で、ただ国際協力に携わっていたい、のではなく、現状を「変える」ために考えて活動することが必要だと気付くことが出来ました。
学生である私が現状を「変える」ために活動する手段が教育支援であり、本質的な理解には、自分で考えて自分の納得した手段で動き始めることが必要で、それは風の会だからできることだと思うようになりました。


私がファンドレイジング事業部に入った理由は、単純に、2年生で財務部長になったからです。
風の会に入会してから4か月、総合教育事業部ハード面チームという、物資面から教育を支援するチームで活動した中で、本当の支援とは何なのか、私のやっている物資支援は本当に子供たちのためになっているのか、むしろ悪影響なのではないかと考えることが多くなっていました。風の会で国際協力に携わることの意義が分からなくなってきたちょうどその頃、代替わりの時期となり、私は、運営チームに入れば、直接支援に関わるのではなく、「支援をするひとを支援できる」と考えました。そして財務部長になり、その仕事内容から、ファンドレイジング事業部に移ることになりました。


そして、私が今もファンドレイジング事業部に所属する理由は、現状を「変える」ために、自分事として世界に目を向ける人を増やしていくことが必要だと思ったからです。
私ひとり、もしくは、風の会だけの力で、何かが変えられるとは思いません。むしろ、日本のただの学生たちの力で、誰かの大切な暮らしが、人生が簡単に変えられると考えるのは失礼なことです。
もっと多くの人が、もっと自分事として世界に目を向けることが出来たら、その行動が少しずつでも遠い誰かのことを想った行動に変われば、簡単に多くの人の人生が、子供の未来が、その人の望むものに変わると思っています。
私が軽い気持ちで入った風の会で、会内、会外の多くの人の意見に触れ、国際協力が単純でないこと、人の人生について考えていることを知ることが出来ました。その結果私は、ファンドレイジング事業部で活動し、少しでも多くの人に「自分事として世界に目を向ける」という意識の輪を広げることがビジョンである「すべての子供たちが未来への希望を持てる社会」への一番の近道だと思うようになりました。


最後に、私が渡航に行きたい理由を、二つ書きたいと思います。
一つ目に、自分事として世界に目を向ける、とはいいつつ、まだまだ私も自分事とは思えていないことです。輪を広げるどころか、自分さえできていない。だから、カンボジアに行って、学校の先生や子供と話して、一対一の関係を作り、仲間として自分ごとにしたいと思っています。そして、どのようにして、自分事の輪を広げていけるのかの検討材料にしたいです。
二つ目に、一方的な支援にならないための礼儀として、渡航して現地を知り、相互理解することは、学校の子供たちや先生にとっても必要なことだと考えています。
私がもし、どこかの国のボランティアサークルの大学生が、私の暮らしや教育を変えようと活動していると聞いたら、余計なお世話だ、と思ってしまいます。誰なんだろう?私の生活の何を知ってるんだろう?勝手に変えようとしないで、と思います。全然嬉しくないし、仮に正当な支援だったとしても頼りたいと思えないです。
でも、会いに来て、一緒に楽しい時間を過ごして、自分たちの文化に興味を持ってくれたら。その上で、こんな教育、こんなプロジェクトを考えています、と言われたら、聞いてみよう、と思えるかもしれません。
こんなにも当たり前に必要な渡航が、2年間できずにいました。
自分のやっていることの意味が分からなくて考えるのをやめていた時期も長くありました。もっともっと、いい時間の使い方があったなと、正直思っている自分がいます。
でも、その分、私の渡航したいという思いは、今までの先輩の誰よりも強いし、渡航だけして満足するのでは意味がないということを理解しています。

何事もまず、「知る」ことから始まるように、渡航はスタート地点だと思っています。
渡航した後、風の会の会員として活動する時間は2か月しかありませんが、私が自分事として世界に目を向け続けるためのスタート地点だと思って準備を進めています。



2022夏WC 渡航への想い
16件
みゆう
2022.08.10

2年生でファンドに所属したのは単純に財務になったからって記入してたけど、それ以上に現状を俯瞰して見て、相手に寄り添う支援について考えてきた紘花の姿勢を知っているし、それを本当に素敵だと思ってる。そして、そんな紘花にカンボジアの今を見て、知って、共有して欲しいと強く思っています。

はるか
2022.08.10

紘花の「誰かの考えを知ろうとする、理解しようとする姿勢」にはいつも本当にすごいなと思っている部分です。

「価値観を広げるために、自分の生きてきた世界とは違う世界で生きる人と渡り合いたいと思いました。」
いつものミーティングや連絡のやり取りから、その人の意見や考えを汲み取ろうとしている紘花の姿を見て、原点に戻される気がします。自分目線でしか物事を捉えられていなかったなと再度考え直すきっかけをくれています。
新しい視点も価値観の共有もありがとう!!!!!!

絶対渡航しよう!

小池春都
2022.08.10

「本当のナショナリストとはインターナショナリストである。本当の自立とは相互依存である。」っていう緒方貞子さんの言葉が個人的にとても好きで、それと通づるものを感じた

がっちょ (古賀大勢)
2022.08.09

本当に本当にひろかには、渡航して現地の景色を見てきてほしいと思っている。1年生で入会してきてから、ずっと現地の子どもたちの視点を大事にして、寄り添うような想いをもって活動してたのを知ってる。

個人的にも期待をしている。ひろかが現地の子どもたちと出会って、何を想うのか。個人的にも気になるのです。あなたほど自分を相手に置き換えて、深く将来まで考える人はなかなかいなかった。世界の状況がなんだろうが、事業の状態がなんだろうが、、 とにかく全身を使って、世界を体感してきてほしい。ただそれなんです。そこにつきます。

そしてそれを私たちに言語化して伝えてくれるのを待ってます。人とは違うセンサーのある、ひろかにしかできない仕事だと思います。
絶対渡航できるように、頑張ろう!

黒木陽菜
2022.08.09

紘花さんの渡航への想いを読んで、私自身胸がキュッとチクッとしました。そこで、なんでキュッとチクッとしたんだろうと思ったときに、私自身は上手く言語化できなかったけど同じ思いが私の心の中にもあったからだと気づきました。私自身も子どもたちの可能性を広げるきっかけづくりをしたいと思っていても、それを行う上で本当の意味で子どもたちのことを自分事化できていなかったのではないかなと。また、もし他の国の人が私のことを想って支援しているとある日突然言われたとしても「勝手に支援しないでよ」って思うし全然嬉しくないです。今私たちがいるのは左記の地点だと思うし、それらの現状を変える、つまり子どもたちと実際に交流することで本当の意味で子どもたちのこと・子どもたちの未来のことをもっと自分事化して考えていきたいし、私たち側が子どもたちを求めるのではなくて子どもたち側から求められるような存在になりたいな…と。
そのためにも一緒に皆で渡航しましょう!!!
紘花さんの想い、しっかりと受け止めました。
ありがとうございます!

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