日本人なら知っておきたい、祭りの概念

皆さんこんばんは

今週の一週間テーマ
「祭り・伝統行事」 
ということで、書いていきましょう~✌

今回は、京都の有名なお祭りの祇園祭について書きたいと思います。
まず初めにですが、今年の祇園祭は新型コロナウイルス拡大予防として中止になりました。毎年、祇園祭の時は河原町や四条に本当に人が集まります。それを見るたびに夏が来たなと感じるのですが、今年はなかったので少し寂しい気持ちがあります。


祇園祭はいつ行われるの?
7月1日(吉符入)から31日(疫神社夏越祭)まで、1か月にわたって行われます。
なかでも17日~16日(前祭)と21日~23日(後祭)の山鉾巡行は皆さんが知っている祇園祭の一部です。17日と24日は河原町や四条が大勢の人であふれかえります。

祇園祭はどのようにして始まったの?
始まりは平安時代、869(貞観11)年のこと・・・
京の町では疫病が大流行し、大勢の死者が出る悲惨な状況でした。
疫病が大流行したのは「御霊みたまの怒りに触れたから」、という御霊信仰
(ごりょうしんこう)があった時代です。御霊の怒りを鎮めるために、当時の国の数にちなんだ66本の鉾を神泉苑に立て祇園の神を祀り、洛中の男児が祇園社(現:八坂神社)の神輿みこしを神泉苑に奉納し、そこで疫病退散のための御霊会ごりょうえを行いました。

この行事は後に「祇園御霊会」と呼ばれ、現在の「祇園祭」へと受け継がれています。

※御霊信仰とは?
人が怨念を抱いて死ぬと、その魂は「怨霊」となり、災害や疫病を引き起こして祟たたると恐れられていました。
それらの怨霊を「御霊」(神や守護霊)として祀り鎮めることで、さまざまな厄災から免れ、平穏と繁盛を実現しようとする信仰のことを言います。

祇園祭ってどんな祭りなの?
今では、河原町の大きな通りを山鉾が通り並びには屋台があるといった祭りです。
しかし昔はというと上記に書いたように、祇園祭は疫病が流行りそれを抑えるために怨霊・疫神を送り出す行事が行われました。祭りというのは現代の私たちの認識とはだいぶ違うものです。

というのは何を意味するのでしょうか??
「祭」とは本来、祀ることを意味します。私たちの祖先は人知を超えた力などに畏敬を抱いてきました。例えば、光や温かさ、豊穣をもたらしてくれる太陽に対する念です。

「祀る」とは、神霊を慰め、祈願することを意味します。現在でも神社の神事の際に雅楽(日本古典の音楽)が奏上されたり、神に供えるものとして神饌をささげられたりします。
神事ではこれらの行為を通じ、ご祭神を慰め、五穀豊穣などの祈願をします。


1100年もの歴史を持つ祇園祭は、最初は疫病が流行っているときにだけ開催されていましたが、時代の流れともに積極的に行われるようになり、現在の祇園祭に至ります。
今年は、中止になりましたが以前にも何度か祇園祭は中止になったことがありました。
平治の乱・応仁の乱・一向一揆・京都の三大大火などなど・・・・
調べだしたら、きりがないほどです。しかし幾度と中止を余儀なくされた祇園祭がいまだに残っているのは、当時の人たちが後世に残そうと頑張ってくれたからではないでしょうか?

簡単に祇園祭について調べてみましたが、20年京都に住んでいる私は今回初めて祇園祭について調べました。昔からあって当たり前という概念があるのは、毎年開催してくれる関係者や、先人たちがいるからだと改めて思いました。
昔と今の祭りという概念というのは、変わってきているということも感じました。

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