俺が、守る!【編集部の春休み03】

新年度のはじまり、久しぶりに会う友達とも、はじめましての人とも、「春休み何してたの?」から会話が始まることって、よくありますよね。食べタイ編集部員にも「春休み何してたの?」と聞いてみると、様々な分野での活動に、大盛り上がり。そんな編集部員の春休みを紹介しちゃおう!という企画が、この【編集部の春休み】です。

 

第1弾は、農業を愛し、農業に愛された男、渡邉優翔くんの春休み。

聞き手:樽本理子(食べタイ編集部/早稲田大学)

 おじいちゃんとの約束。


彼は、東京農業大学造園科学科の2年生。

実家は福島のつつじ園。



笑顔がステキで、内に情熱を秘めた熱い男だ。

 
謙虚に、じわじわと突き進む、一番怖いタイプ。

「俺が、ここを日本一のつつじ園にする。」

おじいちゃんが亡くなる2日前に交わした約束。

ちょうど、震災と同じタイミングだった。

 

復興のための運動が続々と始まっていく。

彼らの気持ちは本当にありがたいし、感謝しても仕切れない。

だけど、

外部の人がまちづくりをしていく姿、

建物を建てていく姿、

どうしても違和感が拭えなかった。

中にいた人間にしかわからない気持ちもある。

被災地のまちづくり、自分がやらなきゃ。

 

「つつじで、このまちを明るくしたい。」

おじいちゃんとの約束を果たすためにも。

 

だから

進学校への道を、直前で、農業が学べる学校に変更。

自分で道を切り開いた。

 

そして彼の、再生プロジェクトが始まった。


笑顔のタネ、撒いてます。


新型コロナウィルスが、彼の行く手を阻む。

今まで積み重ねてきた全ての企画が、キャンセルに。

福島の報道局からの取材の依頼も、断ることになった。

それでも、めげない。

この園は、傾斜になっている。お年寄りには少しきつい。

誰にでも楽しめるように、バリアフリー化を。

一人でも多くの「ありがとう」を聞くために、

来る日も、来る日も、来場者の笑顔のタネを植えている。

いつか、

高校から帰ると親からチョコレートを渡された。

それはある日来園した老父婦からだった。

「あの子、頑張ってるから食べさせてあげてね。」

自分の頑張りは、きっと誰かが見てくれている。そう確信した瞬間だった。

再生プロジェクトに加え、会社経営にも挑戦している。

ロスフラワーが多い環境問題に疑問を感じ、

紙やバイオエネルギーとして循環される世界を作るために。

花の効果を研究したり、仲間と論文を書いたり。

彼は実現するための努力を惜しまない。

大桑原つつじ園。約1万坪。

おっきな、大事な、おじいちゃんと地元福島への想いを背負って、彼は今日も動く。


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田丸 さくら
日本食べるタイムス

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