第4弾インタビュー 全国学生長唄連盟幹事長 池田薫子さん

10月も間近になり、爽やかな秋の気配を感じる今日この頃、
皆さまいかがお過ごしでしょうか?
運営のTです。

今回は、大学で心理学を学びながら「長唄」という伝統芸能を続ける、池田薫子さんにお話をうかがいました!

「長唄」とは江戸時代から伝わる、伝統的な三味線音楽です。
一見、格式高い世界のように思えますが、
長い歴史があるからこそ、その担い手たちが抱えるプレッシャーや、現代との摩擦はとても複雑です。

全国学生長唄連盟で幹事長を努める池田さんは、コロナ禍で何を感じているのでしょうか?
コロナが伝統芸能に与えた打撃や、伝統芸能の未来について、思いの丈を語っていただきました!



Q.1 自己紹介をお願いします。

  この度はよろしくお願いします。学習院文学部 3 年生の池田薫子と申します。心理学を専 攻していて、ゼミは「社会における排除」をテーマとした社会心理学系と、発達・認知心理学系のゼミに所属しています。理論的な部分を多く学んでいます。

  サークルは、個人的に指導を受けていた長唄の先生が、ICU と東大合同の長唄サークル (インカレ)の指導者でもあったので、その先生に誘われる形で長唄研究会に入りました。 その後、それぞれの大学の長唄サークル同士で繋がり、交流したり年に一度の合同公演など を行う長唄連盟の幹事長を務めています。


 Q.1-2 ちなみに長唄に興味を持ったきっかけは?

 中学のときに箏・三味線部に入っていたのですが、日本舞踊教室にも顔を出したこ とがあったり、高校ではかるた部に入ったこともあって、昔から伝統芸能に触れる機会が 多くて、何だか楽しいなと思って続けています。正直、好きになったきっかけと言われる と難しくて、これといえる出来事があったわけでは無いんですが、気付いたらそれらの芸術たちに心を掴まれていたという感じです。今は純粋に楽しいので続けています。


Q.2 このコロナ影響で大変なことはありましたか。

 一番は、長唄の演奏会の会場確保が困難になったことです。抽選に応募して当選すれば会 場を使用できるという仕組みで、コロナ禍になってからは、出向いてやっていた抽選会はオ ンラインや書面で抽選を実施する形が主流となりましたが、有力候補の会場はなかなかシス テム構築が追い付いてなくて実施延期になったり、当選した他の会場のキャンセル期限と都 合をつけることが大変でした。また、どの会場も楽屋や舞台上の人数制限がかかり、利用可 能な大きな会場が限られたことも弊害でした。元々演奏会の回数自体はそんなに多いわけで は無いのですが、その少ない機会を開催できないというのは本当に苦しい状況です。

 普段の練習は月に2、3 回の頻度で練習していたのが、大学から課外活動の許可が下り ず、先生に移してしまう可能性もあり、みんなで集まって練習することができなくなったの が厳しいですね。個人練習はできるようになりましたが、全体で合わせることができていな いです。 


Q.3 オンライン授業になったことで生活はどのように変わりましたか。 

 授業だけでいえば、結構プラスの面があって、まず第一に部屋にいる時間が長いので、気 分にメリハリをつけるために部屋をまめに綺麗にするようになりました。ゼミで zoom 通話 をしなくちゃいけないときもあるので、そういうときに映ってしまって見られても大丈夫な ようにしています。部屋が綺麗だとやっぱり気分が違います。

 マイナスの面は、家にずっといなくちゃいけないというのがきついです。妹と部屋が繋が っているのもあって、お互いに物音に過敏になって少し喧嘩が増えたり、家族間トラブルが 増えましたね。元々お互いに積極的に干渉しあう家族ではなく、みんな一人の時間が好きな タイプので、顔を合わせる時間が長いとどうしてもという感じです。後は家の Wi-Fi がそ もそも弱いので、授業をスムーズに受けられないときはストレスが溜まります。あと課題が 増えすぎ(笑)。


Q.3-2 課題が増えたりしたことに対して何か対策はしましたか。 

 忘れっぽいところがあるうえに、オンラインだと課題の提出期限はちゃんと守ら にといけないので、オンラインのスケジュールのアプリを導入して管理するよう にしました。 


Q.4 バイトやサークルなどはどうしていますか。 

 飲食系のバイトをしていてるのですが、テイクアウト需要が増えて休店は避けられまし た。ただ人手不足もあり、時間辺りの人数を増やすこともできないので、個人的にはむしろ 忙しくなりました。忙しいことはありがたいのですが、自身が喘息もちだったということも あり、感染を防ぐことを優先して、緊急事態宣言の際は自主的に一か月ほど休ませていただ きました。実家暮らしなので、バイトが無くなっても生活が困難になることはないので、そ こは助かってますね。

 サークルは先ほど言った通り、活動が減っていて困っています。ちなみに今年の 12 月の 演奏会は延期になりました。4 年生の先輩の卒業公演という意味もあるので、小規模でいい から、何とか今年度中(来年 3 月頃まで)に実施できればと思っています。


Q.5 友人関係や家族関係、恋人関係などどのような変化がありましたか。またそれをどのよ うに乗り越えていますか。

 友人関係は元々広く浅く、インドア派だったのもあって、大きく変化はないですね。家族 関係に関しては、先ほど言った通りで、ややギスギス気味。家にいる時間が長いので。た だ、付け足すとペットで鳥を飼っているのですが、その子に大分救われている部分がありま す。 皆の緩衝材になっていることもあって、深刻なトラブルは無いです。 


 Q.6 大学費用に関して、何か影響を受けましたか

 学習院大学では、オンライン授業の設備代という名目で一応 6 万円が全員に支給されまし た。両親は自営業なので、親の収入にはかなり影響がでているようです。生活に変化は特に 無いので、このまま同じ生活をしていていいのか多少不安はありますが、これからどうなるかはわからない部分が多いです。 


Q.7 就活やインターンなど、どうしていますか。 

 ある意味このコロナのお陰でじっくり自分と向き合い色々と考える時間をとることができ たのかなと思います。以前から保育士になりたいという夢が出ては消えしていたのですが、 今回じっくり考えて、特に希望してない職業にとりあえず就くという、安易な就活をしたい わけではないなと再確認できたので、今は保育士の資格をとるための勉強をしています。何 とか卒業までに資格をとれたらなと思っているのですが、バイトで貯めてきたお金も あるので、状況次第では卒業後に専門学校に行くことも検討しています。 

 

Q.8 コロナ禍が収束した後はどんなことをしたいですか?

 長唄の学連としては、コロナに関係なく年々規模が縮小しているので、財戦の面も厳しい し、どうしていくのかというのを皆と話し合う機会を積極的に設けていきたいです。そして そこで出てきた案を実際に実行にも移していきたい。各校、各サークルも苦戦しているし、 それぞれに考えてはいますが実行できていないので。今のうちに施策を考えておいて、対面 になったらみんなと話し合いたいですね。伝統芸能の将来のためにも、後ろばかり向いていられないです


 Q.6 最後に一言!

何をするにしても憤りを感じるご時世ですが、どのような形であれこの時代を共に生きて いる学生がいることを少しでも感じて頂けたら幸いです。今後事態が収束するまで、収束し た後の社会がどのように変化していくのか先が見えず不安ではありますが、 皆さん、長唄をご存じでしょうか?

長唄とは、歌舞伎で演奏されている音楽の一つで、唄 と三味線で成り立っています。江戸時代に歌舞伎から独立し、現在は三味線音楽としても発展しています。 全国学生長唄連盟では、全国の大学の"長唄研究会"が集まり、学生たちが大学の垣根を越えて楽しく合同演奏会を行っています。 伝統芸能に興味のある方や、気軽に新しい音楽を始めたい方、仲間と一つのものを作り上げてみたい方、どんな方でも大歓迎です!ほとんどの学生は大学から長唄を始めていますが、 卒業する頃には下級生の羨望の眼差しを受ける程に上達できます! 是非、私たちと長唄を演奏してみませんか?

全国学生長唄連盟の公式Twitter


10/01追記

せっかく全国長唄連盟のことを取り上げさせていただいたので、連盟に連なる支部の方々も一部ご紹介させていただきます✨

実は、各大学に長唄に触れられて、三味線などの伝統芸能に触れられるサークルが存在しているんだということを知っていただければ幸いです❕

三味線サークル 早稲田大学長唄研究会

新歓用アカウントはこちら

慶應長唄三味線研究会

ICU 長唄研究会

國學院大學長唄研究会

東京女子大学長唄研究会(公式)