「勉強は、もっと楽しめる」を広めたい

インタビュー企画でも少しお話した私の過去と、
今の私が目指すものについて、お話させてください。

私の義務教育

端的に言ってしまえば、私の小中学校時代は最高でした。

小学校では先生が一方的に算数の公式を教えることはなく、
どうしたら三角形の面積が求められるのか」をみんなで考える授業でした。
「板書の模写」ではなく、「ノートをとる」ことを習いました。
「生徒が理解する」ということを最終目標に据えた授業はとても楽しくて、
学校が楽しい」だけでなく「授業って楽しい」と思うようになりました。

中学校に入ってからも、「授業は楽しい」という経験がある私は
わくわくして授業を受けましたし、そのわくわくは集中力に繋がりました。

中学校でも
たくさんの素敵な先生方に恵まれてのびのびと育ちました。
吹奏楽に出会ってのめりこみ「本気で全国大会を目指そう」と言った私に
「一緒にやろう!」と言ってくれた仲間たち、
熱心に指導してくださる先生、手厚いサポートをしてくださった保護者の方々、
まるでドラマのような整った環境で全国大会初出場を手にしました。

私はここで勉強では学べないたくさんのことを学びましたし、
何より人として大きく成長したと自負しています。
「全国大会初出場を掴んだ」という成功体験は
「努力は裏切らない」ことを教えてくれました。

しかし、楽器の質や外部コーチのレッスンが大きく影響する吹奏楽の世界で、
私の部活がこれほど恵まれていなかったら、全国大会には出場できませんでした。
私のたくさんの経験も、「恵まれた環境があってこそ」でした。

高校に入って

高校に入っていろいろな中学校出身の人たちに話を聞いて初めて
分のいた環境があまりにも恵まれていたと知った私は、
なんでこんなにも差があるのかと疑問を通り越して憤りすら感じました。

私は、確かに恵まれた環境で9年間を過ごしましたが、
その環境は私の努力で得たものではありません。
「親が住む場所を選べば」と思ったこともありましたが
私の通った学校に通う妹たちを見ているとそうとも言い切れません。

子どもたちの努力の範囲の外で、与えられる環境が決まる。

小学校中学校は、その子の考え方の基礎を形成する大事な時期なのに
そんなくじ引きみたいな運で決まってしまうのが何とも悔しいと思いました。

義務教育では誰もが同じように恵まれた環境を手に入れることができるべきだし、
義務教育の恩恵を受けた私にはそうする義務があると思うようになりました。
これが、私が教育に興味を持ち始めたきっかけです。

LearnBoに出会って、これから

神戸市外国語大学に入学し、ここでLearnBoに出会いました。

これまで、「義務教育」の教育しか見ていなかった私に
学校という場の外での教育に目を向けるきっかけをくれました。
学校教育は今の私にとってはあまりに大きなもので手も足も出ませんが、
LearnBoでなら、子どもたちに直接伝えることができます。

LearnBoのモットーである
勉強は、もっと楽しめる
これをもっと多くの子どもたちに、
願わくば学校の授業や勉強を楽しいと思えない子どもたちみんなに
知ってほしいと思っています。

今はまだ小さな学生団体で、私たちの活動に来てくれるのは
教育に興味があったり子どもに関心のある親御さんを持つ子どもたちです。
今はまだアプローチできていない「勉強に全く興味のない」子どもたち。
私が一番会いたいのは彼らです。

そんな彼らの目に入るくらい大きな団体になりたいし、
彼らが「楽しそう」と思ってくれるようなコンテンツをもっと作りたい。
受けてきた教育も、その環境も、
本当にバラバラなメンバーが集まっているLearnBoだからこそ
できることがあるはずです。
これからのLearnBoの成長にわくわくしていますし
その成長に関わっていけることを嬉しく思っています。

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