変わる他者と変わらない自己 ♯病名というラベル2

3記事で完結の「♯病名というラベル」シリーズ、今回は第2弾です!
第1弾「バリエーション、グラデーション」はこちらから↓
https://pando.life/naepro/article/23579

バリエーション、グラデーション #病名というラベル1

くっちゃん
学生団体 苗ぷろ。

この「変わる他者、変わらない自己」では、病気を患ったとき、ひとが落ち込んでしまうのは何故だろう、ということについて私の考えを述べたいと思います。

想像してみてください。14時37分。あなたは健康診断でひっかかった項目の再検査結果を聞きに、病院の待合室で順番を待っています。再検査ではあるものの、体の不調はあまり感じておらず、家に帰ったら15時のおやつに何を食べようかなぁ、とぼんやり考えながら。名前が呼ばれました。診察室に入り、椅子に座って、医師と軽い受け答えをしたら、医師はこう言いました。
「がんの疑いがあります」

さて、14時38分のあなたと、14自37分のあなたは、何が変わりましたか?


細胞や組織のレベルで言えば、あまり変わりはないと思います。がんであることは、検査の段階から変わっていません。変わったのは、病名というラベルが貼られたことです。「自分はがんなんだ」という認識です。

がんになっても、かなり進行するまで気づかない場合があります。一方で、症状がほとんどないものの早期発見される場合もあります。
このような場合、重要になるのは「他者との関係性」ではないかと思います。

病気になった場合、まず一番つらいのは身体的苦痛だと思います。しかし、症状がすぐに良くなるなら、つらいとはいえひどく落ち込むことはそこまでないのではないでしょうか。
病気を患ったことが長期的に問題になるのは、すぐに良くならない、あるいは治らない場合か、症状がほとんどないけれども大病である場合など、自分の人生に影響が大きい場合です。家族、友人、職場など、周囲との関係が変わってしまう場合です。

今日の自分は、昨日の自分と、明日の自分と何も変わりはないのに、病名が付いたことで、他者との関係性が変わってしまう、他者からの見られ方が変わってしまう。病気がつらいのは、単なる身体症状だけではなく、このような側面があるからではないでしょうか。


ぽっくり逝きたい、という希望がある人もいる中、病名が付くことは必ずしも良いことじゃないのかなぁ、なんて考えたりします。

Ellen
2020.06.14

ラベルを貼られたい人も一方でいる気がする。特に精神的に追い詰められている人に「病院で病名というラベリングをされたい、そうしたら楽になれる気がする」って相談されたことあるんだよね…これはどういう心境なんやろ

くっちゃん
2020.06.14

どこまで深掘れるか分からないけど、そういう話を#3でする予定だよ~

Ellen
2020.06.14

お!楽しみ!!

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