【就活準備】筆記試験対策って必要なの?(体験問題あり!)
就職活動を始めるにあたって、企業の選考の最初のハードルは面接選考の前に実施される筆記試験です。
その筆記試験については大学のキャリアセンターが主催する筆記試験対策講座や書店では対策本が山積みされています。
筆記試験がなぜこれほどまでに注目されるのか?
それは筆記試験に合格しないと面接に行けない、というのがほぼ常識のようにいわれているからです。
学生のみなさんからすると「対策で効果があるのか」、「やらないよりやった方がいいんだろうな」という感覚だと思います。
では、仮にやるとしても……
問題なのはその筆記試験の種類や分野が無数にあって、どこをやればいいのか、何から手をつけたらいいのか、ということだと思います。
対策をしても効果がでないのであれば、時間の無駄になります。
効果は確かにあるけど1000時間の学習が必要だといわれると、これもなかなかやれません。
厄介なことに自分が志望する会社が実施する筆記試験の内容や形式が会社ごとにバラバラの場合が想定されます。
効果があるとわかっていても大学受験のように「何点取れば合格」という目安がなければ、やっても無駄になるかもしれないという気持ちが働きます。
で、結局何も対策をしないで本番の試験を受けることになってしまうと、そのときに初めて「やっぱりちゃんとやっておけばよかった」となる就活生が大勢います。
対策効果がある学習を集中的にやるというのが就活を始めた学生の皆さんには大変重要なことです。
では、その筆記試験。
まず、「筆記試験に合格しなければ、面接に行けない」というのは本当なのか?
常識的にはそうなっているのではないでしょうか。
企業からみると、インターネット経由で採用人数の何百倍という学生の皆さんが応募してくる。
そして面接を受けたいですか、と聞いたときに募集人数の何十倍の学生の方々がyesと答えてくれたとすると、これはもう筆記試験で一定の線を引いて、それ以上の学生母集団を面接するというのが普通に考える手法です。
もちろん「当社は人物重視なので面接だけ、筆記試験ナシ」という会社もたくさんあると思います。
しかし、現実的なこととして多くの会社が筆記試験を採用しているとすれば、自分にあった対策を考えなくてはいけない、ということになります。
筆記試験を整理して、対策が効くものと効かないものにまず分ける。
例えば対策が効くとしても時間がかかると思っても、第一志望の企業で入社したいと強く思うのだったら取り組むべきだと思います。
なので、人によって対策は異なるということになります。
取り組む順番も違うということです。
これが結論ですが、そうはいっても一般論のお話をします。
現実は筆記試験は本当にたくさんあります。
なので、自分にとって対策が必要か、必要だとしたらどう対策をすれば効果があるのかを考えなくてはいけません。
テストの大きな特徴から見ていくと
適性検査と能力検査に分かれます。
そして適性検査は対策はできないと言われます。
計算力や読解力で答えが出るわけではありませんから、この適性検査は対策の対象外になります。
ただ、どんなことを聞かれるのか? インターネットで確認はしておきましょう。
で、本題の効果があるのは能力検査ということになります。
しかし、またここで難題ですが、分野が多すぎます。
一般常識、時事問題、数的処理、数的推理、言語、英語、プログラミング試験などです。
能力試験では、得点が重視されるのは当たり前です。
何をどれだけやれば合格ラインに達するのか、ここでは個人の判断が重要です。
英語TOEIC、得意な人はいいですが650点はいちからスタートする人にはハードルが高いです。でも第一志望の会社がTOEIC650点以上と決めていれば、やるのかその会社の応募を諦めるか、になります。
即、決断が必要です。どうしようか? の選択肢はありません。
一般常識、時事問題、国語などをどう自身で捉えるかにかかっています。
この筆記試験対策で何より重要なのは、数学・非言語分野です。
実は筆記試験で最も差がつくのがこの数学・算数の分野だということです。
また、やっかいなのはこの数学・非言語試験は文系・理系の区別なく多くの会社の筆記試験に採用されているという現実です。
数的処理、これは社会人になったら必要な計算力です。それ以上に論理的に数字を扱えるかというロジックの能力にも関わってきます。
こう考えていくと、実はこの「数的処理」分野の計算力が広く学生に求められていてかつ、できる学生とできない学生の差がはっきりついているという事実が見えてきます。
ではその数的処理は対策効果があるのか?
結論です。
筆記試験対策で、一番「効果が出る」のが数的処理を扱う非言語ということになります。
レベルは小学校6年生までに習った、速さの計算、損益、濃度計算など……。実は場合の数(確率と順列組み合わせ)も出てくるのは6年生です。もう少し難しくても二次方程式で解く問題です。
これらの問題を解くことこそ、最も効果が出る対策と言えます。
数式を考える難しい証明問題ではありません。
ひたすら計算方法を思い出す。思い出したら何度も繰り返して、速く正確に計算することです。これを思い出す作業と考えて下さい。
これを地道に集中して取り組むか、数学は苦手、嫌いだから手を付けないで選考に臨むのか、この違いです。
新しい数学を学ぶのではなく、思い出す作業に地道に取り組むことが対策ですから効果が出ないハズはありません。
ちなみに、この速さの計算が、15秒で解けますか?
ある人が2地点A~B間を往復します、AからBは時速4㎞、BからAは時速5㎞で帰ります。A/B間の距離は20キロメートルです。
この人の往復の平均時速は何㎞ですか。小数点第2位を四捨五入。
これも15秒で解けますか?
濃度5%の食塩水300gに水を200g加えたら、何%の濃度の食塩水ができるか
このレベルの問題が数的処理の基本問題です。
数的処理分野の復習を集中して100時間やれるか、そうでないかの差です。
もしこれらの問題が解けなかったら、学生として企業になんて言い訳しますか? 私は数学が苦手ですから……といえるレベルの問題でしょうか。
正解が出せなくても企業の採用担当者は、ああいいよ、大丈夫だから、といってくれるでしょうか。
こういう言い訳をするのは、やってないから、つまり取り組んでないからではないでしょうか。
本気で100時間取り組めば、ある程度できるようになるハズではないでしょうか。
やらないでやり過ごす学生とこれはやらなくてはいけない、と気づいて取り組む学生との差が決定的に大きくでるのがこの算数・非言語分野ということを知っておいてください。
最後に筆記試験の対策学習で効果が出るのか、という問いに対して大切なことを伝えます。
直接的な効果は数学・算数の計算を思い出して解けるようになるということですが、もっと重要なことがあります。
それは100時間、苦手な事に真正面から取り組んだという事実です。
これはその人の力として蓄積します。もし仮に算数の点数が思うように上がらなかったにしても、取り組んだことが多方面にプラス働くということです。
苦手な算数を100時間やり切ったとしたら、達成感や自信に繋がり、それが次のチャレンジのハードルを低くしていく、ということに気づいて欲しいと思います。
新しい事や難しい事に取り組む力になる、と私は思います。
「筆記試験対策なんて意味がない」と思っている人はまず、自分がやるべき対策を100時間、集中して取り組んでみることを強く勧めます。
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