こどもの心でいるために

Pando、はじめまして。

そして皆さん、はじめまして。


わたしは同志社大学 神学部1回の藏前 亜美です。

この春K-Lab.に入り、「自分の考えをアウトプットできるようになりたい」という思いから広報部に所属することになりました!

わたしにとって記事を書く、というのは人生初の試みなので、やや緊張しています。至らないところが多々あるとは思いますが、温かい目で見てもらえると嬉しいです。


さて今回は、わたしのことを少し知ってもらうべく、最近の趣味について話していこうかなと思います。




「映画鑑賞」

今は趣味を訊ねられたらそう応えるようになりましたが、大学に入るまでは 学校行事に受験にと日々を過ごすのに精一杯で、趣味と呼べるものは持っていませんでした。


ただ、昔から感受性は人一倍強かった。


些細なことで喜び悲しみ、よく涙を流すタイプでした。

2015年公開の映画、『orange 』。

高校2年生の春。ある日10年後の自分から1通の手紙が主人公、菜穂のもとに届きます。そこに記されていたのは「大切なものを失わないで」というメッセージ。

未来に起こることが事細かに書かれた手紙には、これから転校してくる翔を好きになるということ、そして翔は1年後には死んでしまうということが書かれていました。始めは半信半疑の菜穂でしたが、手紙に書かれていることが現実に起こっていく様子に、手紙が未来から来たものであるということを受け入れます。

そうして、翔を救うため、自分の運命を変えるために未来を変える物語が始まります。


当時中学1年生だったわたしは、友人とこの映画を見に行きました。

映画の中で、未来の自分から手紙が届いた菜穂は、「行動しなかった後悔」を変えるために奮起します。それによって、母が自殺してしまった原因が自分にあると思い込んで自責の念にかられる翔が、少しずつ変わっていきます。

しかし、翔は自ら命を絶とうとします。 

消えない後悔と、心の奥底にある「生きたい」という気持ちの葛藤する翔の様子に、わたしは強く心を打たれました。

涙を誘うシーンの10分ほど前から先の展開を察知して、ひとり咽び泣いていた記憶があります。



それが大学受験を終えて久々に感動系の映画を見てみると、泣けなかったんです。

このわたしが、泣かなかった。

自分でも驚きました。それと同時に動揺しました。



心が動かない。動かせない。



そう感じました。


大人になるってそういうことなんだろうな、と直感で思いました。

バカ笑いして泣きじゃくる子供はそこら中にいるけれど、そんな大人は全くと言っていいほど見かけませんよね。


でもわたしは、その感覚を覚えた自分に気が引けたんです。

大人になるって怖い。

見えていたモノがだんだんと見えなくなっていくような、自分が面白い人間じゃなくなっていくような、そんな気がしました。




皆さんは「星の王子さま」という本を知っていますか?

読んだことはなくても、一度は耳にしたことがあるタイトルだと思います。

この本の有名なセリフで、


「それでは、大事な秘密を教えてあげよう。とても簡単なことさ。

それはね、ものごとはハートで見なくちゃいけない、っていうことなんだ。

大切なことは、目に見えないからね」


という言葉があります。

この本の著者サン・テクジュペリが言いたかったのは、物理的豊かさを求めるよりも、肥えた心を養う方がよいということだと思います。


また、わたしが大学でキリスト教について学ぶ中で出会ったルカ福音書には、


「天地の主である父よ、あなたをほめたたえます。

これらのことを知恵ある者や賢い者には隠して、幼子のような者にお示しになりました。

そうです、父よ、これは御心に適うことでした。」


というイエス・キリストの言葉があります。



こちらも、能力や知識・業績に頼らず、物事を心で見ることが出来ることにリスペクトを込めた言葉だと思います。(聖書に関しては「幼子のような者」が指す人物像について解釈の余地がありますが。)


わたしが感じる「大人になる危機感」も、上の2つに通ずるものがあると思っています。


やっぱりわたしは、自分の強みである心を失いたくない。

このままハートが固くなっていくのはごめんだ。


そう思うようになって、映画をリハビリとして見始めたんですね。


3月からおよそ30本の映画から沢山の感情を吸収しましたが、徐々に自分の心の震えに気づく瞬間が増えてきました。


映画は人を豊かにしますね。

次回はわたしが出会った素敵な映画のお話ができたらな、と考えています。




このご時世、お出かけするのも難しかったりしますよね。

そういう時、自分の心と向き合う時間を作ってあげるのはかなりオススメです。


きっと新しい発見があって面白いはずです! 

お供には映画を、是非とも。

大久保裕貴
2021.07.06

あみさん、素敵な記事ありがとうございます。映画って、その時その時で伝わるメッセージ違いますよね。感動するポイントも変わったりします。僕は「LEON」で映画にドはまりしました。最近見てないな。映画。ついこないだまで週1で映画見てたんですけどね。
映画トーク、楽しみにしてます!

あみ
2021.07.08

大久保さん、コメントありがとうございます!
映画は何も変わっていないのに、自分の感情や置かれている状況によって色んな風に見える。これって一見当たり前のように思えるけれど、とても面白い現象ですよね!
次回も乞うご期待ください☺

手島智美
2021.07.05

あみさん
はじめまして!pando事業部の手島といいます🌷
とても素敵な記事ですね。私自身、中高時代から周りが泣いている中で泣けない自分は感情が欠落しているのでは?と悩んだ時期がありました。でも感受性って意識的に鍛えることが出来る(表現が適当かは置いておいて)と感じる経験があり、映画は感情を疑似体験できる素晴らしいツールだと感じてます!是非今後もあみさんのおススメの映画を教えてもらえると嬉しいです♪

あみ
2021.07.05

はじめまして!コメントありがとうございます!
共感してもらえて嬉しいです。
オススメの映画についての記事も書いていきたいと考えているので、これから楽しみにしていてください︎︎︎︎︎☺︎

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