マイクロプラスチックを考える

皆さんこんにちは、石川です。最近一気に暑くなって夏バテしそうですが、頑張っていきましょう。
さて、いきなりですが問題です。昨日6月8日は何の日だったか皆さんはご存知ですか?正解は世界海洋デー。生態系の保護や海洋汚染について考える、国連公式の記念日になっている日です。これにちなんで、今回は「現代社会の諸問題を考える」第2弾をお届けします!
前回は
BlackLivesMatterを扱いましたが、今回のテーマは「マイクロプラスチックを考える」です。マイクロプラスチックって一体何のこと?何がいけないの?そんな疑問に答えていきましょう!

BlackLivesMatterを考える

石川 将
Let's MUN!

マイクロプラスチックって?

マイクロプラスチックは、その名の通り非常に小さなサイズのプラスチックのことで、洗剤などに含まれるスクラブやプラスチックの破片などがマイクロプラスチックと呼ばれます。
マイクロプラスチックの中にも種類が2つあり、1種類目は1次マイクロプラスチックと呼ばれるもの。これは、スクラブやマイクロビーズなど、元々小さなサイズで作られたプラスチック製品のことです。2種類目は2次マイクロプラスチッ。こちらは、ビニール袋やペットボトルといった元々は大きなサイズのプラスチックが、砕けたり破れたりして細かな破片になったものです。1次マイクロプラスチックの回収はとても難しいですが、2次マイクロプラスチックの場合は粉々になる前に回収することである程度の対策が可能です。

マイクロプラスチックは何が悪いの?

マイクロプラスチックは人や生物に様々な悪影響を与えます。
まずは、マイクロプラスチックを動物が食べてしまうことによる被害です。プラスチックは体内で消化されないので動物の体内に残り続けてしまうのです。また、例えばビニール袋がクラゲに見えてしまうように。マイクロプラスチックを餌だと勘違いした動物が食べてしまい、体内が傷つけられることで動物が死んでしまうケースも多くあります。実際、カメや魚の死骸を解剖したら胃の中から大量のプラスチックが出てきたという衝撃的な事実も数多く報告されており、マイクロプラスチックが生態系に大きな悪影響を及ぼすことが懸念されています。
2つ目は人体に与える影響について。先ほど言ったように、マイクロプラスチックは動物の体に残り続けます。マイクロプラスチックが体に入った魚を私たちが食べてしまうと、今度は私たちの体内にマイクロプラスチックが残るわけです。現在のところマイクロプラスチックによる健康被害は検証されていませんが、なんらかの悪影響があることも懸念されています。
3つ目は漁業や観光業に与える影響について。マイクロプラスチックが魚を獲る網に引っかかってしまい、漁獲量が減少したケースが数多くあるそうです。また、ビーチなどに流れ着いたプラスチックは景観を悪化させ、観光客が来なくなってしまいます。
このように、マイクロプラスチックは人や生態系に様々な悪影響を与えているのです。

各国の対策

マイクロプラスチック問題に対処するため、国連や各国の政府は様々な対策を講じています。
例えば国連はSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の14番目「海の豊かさを守ろう」でマイクロプラスチック問題に触れていますし、EUは2021年までにプラスチックストローやプラスチック皿など、一部のプラスチックの使用を禁止し、プラスチック排出量を半減させる方針を打ち出しています。中国はプラスチック廃棄物の輸入を禁止するなど、各国がプラスチック問題の対処に取り組んでいるのです。

私たちにできること

では、マイクロプラスチック問題について私たちができることはなんでしょうか。
まずは「知る」こと。自分の力でマイクロプラスチック問題について調べてみると、マイクロプラスチック被害の恐ろしさというものを学ぶことができます。そして、マイクロプラスチック問題対処へのモチベーションになるでしょう。
2つ目は4Rを心がけること。4Rというのは、リデュース(ゴミの量を減らすこと)、リユース(もう一度使うこと)、リサイクル(新しく作り替えること)、リフューズ(断ること)の4つです。そもそもビニール袋やペットボトルをもらわない、もらっても捨てない、何度も使い回す、燃えるゴミではなくリサイクルに出すといった方法を使えば、廃棄されるプラスチックゴミの量を減らすことができるでしょう。また、ゴミ拾いのボランティアなども有効な対処法です。


ということで、本当は国際海洋デーである昨日中に投稿したかったのですが間に合いませんでした、ごめんなさい。マイクロプラスチック問題に関心を持ってもらえたでしょうか?それでは、次回の更新もお楽しみに。