(画像提供:TABLE FOR TWO)
ビジョナリーコンテストでうまく伝えることができずに終わってしまって〜と前回の記事に書いたので、ここに改訂版の原稿を新しく書き留たいと思います(おそらく、喋った内容とは割と違う笑)。その中で、改めて、活動を振り返ってみた。
何年か後でも私のことを知らない後輩も見つけてくれますように。
みなさん、今日は何のお昼ご飯を食べましたか?
それって当たり前に食べれるもの、なんだろうか?
私たちが当たり前に食べたお昼ご飯を食べれなかった人は、世界で9人に1人。およそ10億人が飢餓で苦しんでいる。一方で、肥満で苦しむ人は20億人。
このような「食の不均衡」を同時に解決するため、TFT-UAは、「学生に変革を、途上国に給食を、先進国に健康を」と言うビジョンを掲げた。
この言葉にこそ、食の不均衡を私たちなりの方法で解消する決意が示されている。
「学生に変革を」
私たちは約80の学生食堂で、ヘルシーメニューを各大学で自分たちで考えて提供する。この時、メニューの代金に20円の寄付金を上乗せしている。TFTの支援先では、20円で学校給食1食を用意することができる。TABLE FOR TWO、直訳すると、2つの食卓。
つまり、皆さんが1食T F Tメニューを食べると、途上国の子どもたちに温かい給食が1食届く仕組み。それ以外にも学祭や地元のレストランとのコラボ、チャリティフットサル(自分たちがカロリー消費した分、途上国にカロリーをONする)等、大元のTABLE FOR TWOだけでなく大学生の取り組みをTFT-UAでは、東アフリカ5カ国とフィリピンに1年間で21万食を届けている。
コロナで思うような活動ができない日々
ただ、この支援を継続するのは、決して容易ではない。コロナ関係なく、実際全盛期と比べるとTFT-UAの支部数は減少しているし、食数もかなり減少している。
そして、コロナになってから、活動できなくなる支部も見てきた。食数も減っていく。私たちに見えないところで、色んな人がTFTに対するモチベーションが下がっているのもなんとなくわかる。各大学の代表者が集まるミーティングでも、結構活動がマンネリしてきた等、暗いニュースも多い。
でも、「何か」を失う時、同時に「何か」も得ていると思う。
「学生団体って偽善団体なんですか」みたいな記事を書いて、なぜこのビジョンを、この団体で持つことが大事なのか?を自分たちなりにPandoを通して考えることができたのは、紛れもなくコロナだったからだと思う。
他のメンバーが統括をしてくれたオンラインスタディーツアーやオンライン夏合宿で、今まで対面だと出会うことのなかったOBOGや全国のUAメンバーと出会えたのも、「おうちTFTプロジェクト」等、今までと違う形を模索していけたのも、紛れもなくコロナだったからだと思う。
私たちは、コロナでその「何か」を得ていることに中々気づけなくなっていると思う。
毎日のように「過去最多」「自粛」というワードで覆い尽くされた日々は、「コロナで得たもの」 を見えなくする。
でも、見つけられていないだけで、確かにちゃんとその「何か」は存在している。コロナだから仕方ないと開き直っているのではなく、コロナだからこそやれたこともちゃんとある。
もう12代目関東コアだけでは今後ほとんどミーティングしなくなるし、活動は段々と終わりになっている今だからこそ、自分たちの活動がまるっきりなかったことにしたくないなあと思う。改めて、このコロナ禍でずっと活動できたことは自分の中で大きな意味があったと思う。
ここで、みなさん、私と一緒に5秒数えてみて欲しい。
5,4,3,2,1・・・・
このみなさんと一緒に考えた5秒、私たちからして見ればたったの5秒、その間にまた1人、1人と、途上国の子ども達が栄養不足で亡くなっている。おそらくコロナの影響でもっと短い間に亡くなっているのだと思う。
代表を勤めてくれたあかりんの記事の中に、
美味しい給食をありがとうそう言ってくれた現地の言葉を嘘だとは思いません。ですがその反面、TFTの支援があるからといって決して満足な生活ができているわけでもないことも私たちは見てきました。
と書かれた文章があります。(お気に入りだからビジョナリーコンテストでも勝手に引用した笑大会では全員分の記事を全部読み直して紹介してます)
私たちが支援として関われるところはほんの一部。NPOが関われないほどの治安が悪い場所(本当に必要な支援が必要な場所)では支援は届かない。TFTが関わっている国もほんの一部。今支援が行われている地域でも、寄付する食数が減れば、今まで食べれた給食が食べられなくなる。
でも、それは私たちが活動しなくていいと思う理由にはならないと思う。
私たちは、TFT-UAとして、子どもたちに給食を届け続けたい。
記事を書いたあかりんだけではなく、関東コアみんながこの支援が、10年後、20年後、あの子どもたちの幸せにつながると信じているから。私たちにとっても身近な「食」を通じて、一番身近に支援や途上国を思うことができると感じているから。このことに気づくのに、私はかなり時間がかかった。
コロナがあったからこそ、資金面とか色々ひっくるめて学生団体では難しいこともあると痛感した。ただ、自分たちの中で支援とは何か必死に考え、模索できたのはコロナだったと思う。
TFT-UAがずっと活動するためには、なんでこの活動をしているのか?、どうしてこの団体ではないとダメなのか?なぜ今なのか?に向き合い続けなくてはならないと思う。
これから関東コア等役職に就く子は、特にこの模索する姿勢、支援に対する自分の気持ちを忘れないでほしいな、と思う。(今は何も思っていなくて全然いいのだが、来年の今頃何か思うことができていたら嬉しいなと思う。)
締めるタイミングがわからなくなってきたので、(私は記事でもおしゃべりでも永遠に語る癖がある笑)ビジョナリーコンテストで言ったことをそのまま使いたいと思う。
学校給食があることによって学校に通い、職業選択の可能性を掴む事で、その子供が大人になっても、次の世代の可能性へ広げていく事ができるという願いを、ビジョンに込めて。
12代目関東コア 田中翔子