イノベーションを生む“改善”:キヤノングローバル戦略研究所講演

 近年、日本には「イノベーション」が必要だという議論がなされる。イノベーションとは、「経済的価値を生む革新・新結合」のことだ。技術革新などと言われたりもするが、本来のイノベーションは市場の開拓や独占状態の形成なども含む広い概念だ。
 いずれにしても、イノベーションによって何か新しい価値を世の中に生み出すことが必要だという主張がよくきかれる。首相の所信表明でもイノベーションという言葉が何十回も登場するくらいだ。
 それでは、企業においてイノベーションを引き起こすには何が必要なのか? 私は、それを「日々の努力と、その連鎖」という2つの要素が絡んでいると考える。日々の努力なくしてイノベーションは起こらないし、かといってビジョンなくして闇雲に努力しているだけではダメだ。それはなぜなのか? どうしてそう言えるのか? それは、日本の自動車産業に対する調査とコンピュータ・シミュレーションを組み合わせた下記の動画のような研究から言える。

 上記動画は、日本を代表するイノベーターでもあるキヤノン株式会社の研究所において講演した内容である。キヤノンの技術者・研究者でもある杉山大志先生とのディスカッションも興味深い内容が多いので、是非みて頂きたい。

関連記事