10分で大体わかる?!有給休暇の法改正

新年度がはじまりましたね。
そして働き方改革関連法改正がスタートしました。


多くの企業が関心を集めずにはいられない
今回の法改正。


最も注目を集めてる内容の1つに
「有休5日消化の義務化」があります。


サクッと説明していきまーす。


■年次有給休暇以外の有給休暇は消化の対象か?


法定休暇と呼ばれる法律で決められている休暇って、
皆さん全てをご存知ですか?

【法定休暇】
・年次有給休暇(労働基準法39条)
・産前産後の休暇(労働基準法65条)
・育児・介護休業(育児・介護休業法)
・子の看護休暇(育児・介護休業法)
・生理休暇(労働基準法68条)

法定休暇は読んで字の如く、
法律で定められている休暇です。


この中では年次有給休暇のみ、

名前の通り「有給」で、
 休んでもお給料が出るよう
法律で定められています。

イエーイ! V(・∀・)V


他の休暇は、給与については法律に定めがなく、
会社からは出ないところが多いようです。
産休や育休は無給でも、社会保険で一定期間の支給があります。
しかし休暇は法定休暇だけではありません。


法律上定めの無い休暇は特別休暇といい、
企業独自に定めた休暇を指します。

当社の特別休暇を見てみましょう。


【特別休暇】
夏季休暇(3日)
慶弔休暇
サークル休暇
年末年始休暇


これはすべて当社では「有給」です。

イエーイ!  V(*^0^*)V


この中で例えば、
年次有給休暇を2日サークル休暇は3日取得して、
5日消化はクリアしたとみなせるか・・・?










答えは
NOです!



今回の法改正は、
年次有給休暇」から5日消化することなので、
それ以外の休暇でいくら休んでも、
年次有給休暇が5日消化されていなければカウントされません。

年次有給休暇には、
終日単位、半日単位、時間単位のパターンがありますが、
それらはカウント対象となるかを見ていきましょう。

■1日、半日、時間単位… カウントなるか?


1日終日の休暇 → OK
半日単位の休暇 → OK

1時間、2時間の時間単位での休暇 → NO


当社にはありませんが、
企業によっては時間単位の年次有給休暇も存在しているでしょう。

ですが、時間単位の年休取得は、消化のカウントになりません。

半日単位はカウント対象になりますので、
全日休暇取得が難しい場合は、
半日休暇を利用して消化していきましょう。

■対象期間は従業員によってバラツキがあります!


2019年4月以降に有休10日付与される従業員が
1年以内に5日消化とありますが、
2019/4/1~2020/3/31迄の1年間に消化すればよい・・・
と思っていませんか?
(私は思っていました…!)


実は、それは人によって違います。


どういうことかというと、
2019/4/1以降に有休が付与された日を基準とするのです。

下の図をご覧ください。

(このクオリティで良ければ著作権フリーなのでご自由にお使い下さい)

年次有給休暇の付与されるタイミングは従業員によって違います。
今月4/1に付与された方であれば来年2020/3/31迄に5日消化。

例えば7/20に付与されたら、来年2020/7/19迄に5日消化…。

という具合に、年次有給休暇付与された日から1年間に5日消化することとなります。


ですから、この4月以降に新たに有休が付与されていない従業員の方は、
まだ対象期間になっていません。

今年の10/1に有休が付与されるのであれば、
今年の4月~9月で5日消化したからクリアー! にはなりません。
10/1~翌年の9/30迄に5日消化する ということになります。


なお、企業によって有休付与のタイミング等違いがあるかと思いますが、
その場合は厚労省のサイトが参考になるかと。

厚労省 
年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説
https://www.mhlw.go.jp/content/000463186.pdf



■罰則は?


もし、期間内に5日消化できない方が出た場合の話ですが・・・

従業員1人当たり最大30万円の罰金となります。


例えば従業員100名が5日消化できなかった場合、
30万円×100名=3,000万という計算になります。


最悪の場合、この罰金が原因で
業績の悪化、倒産の可能性だってあるわけです。


ですから休んでもらわないと
結果的に会社も損失は大きいのです。

■ 今回はこれで終わり

今回は 初回なのでユルイ感じで記事にしましたが
これからも時にユルく時に激しく
定期的に今後も発信予定です。

▽これから書こうと思ってる内容
・休まない、休めない原因を分けて考える
・休暇をとりたくない人の心理
・労基署はなぜ、タイムカードを見るのか?
・世の中で活躍している人の休み方
・思わずほっこり?他国の政策
・有休5日消化の実現だけに囚われない
・男性に知ってほしい女性の生理休暇
・労働の法改正の背景を読み解く
・休みの過ごし方を困ってる方へ
・当社の取り組み



なお、このpandoのコラム投稿には
一般記事 と 限定記事という2つの機能があります。

今回はだいぶ大人しめに書きましたが、
本当はもっとぶっちゃけた内容をこれでもかと書きたいんです、実は!!


あんまりぶっちゃけすぎると、
万が一炎上した時にマズイので、
そういった内容は限定記事で公開していこうと思います。

ほんと、この法改正の背景とか裏側とか、
ツッコミどころが結構あるんだもの・・・!!!


■一旦まとめ!

日本人はその法律を守ろうとした時、
そこに絡む複雑な要因も考慮する傾向があります。

例えば取引先へのご迷惑や
売上であったりノルマであったり・・・。



いくら法律で5日は休みを取れ、と言われても。


休んだことで迷惑がかかるのではないか、
売上が減ってしまうから休めない…
という気持ちが湧いてしまう方が多いと思われます。


それで休むことを躊躇してしまうのは、
勤勉な日本人の特徴なのかもしれません。

昨年1年間で何度か、
法改正のセミナーや勉強会に参加しましたが、
年次有給休暇5日消化を社員全員が遵守出来ている会社は
非常に少なかったです。
いや、むしろほぼ無いに近かったかも…

それはきっと、どこの企業も
従業員へ強引な手段での有休の消化を望んでおらず、
双方にとってwin-winとなるような対応を検討したいからこそ、
たくさんの会社がこの法律に向き合っているのだと実感しております。


当然ですが当社も
年次有給休暇5日消化が叶わない従業員を
1名たりとも発生させるつもりは勿論無いです!

ただ、従業員に対して
強引に休暇を消化させて形だけ5日消化させるのは
スマートな対応方法とは言えません。



このpandoを使って、
組織として滞りなく、対象の従業員全てが
年次有給休暇を5日消化できるよう、当社の対策などご紹介出来たらと思います。


これからちょびっとだけ激しく書くかもしれませんが、
ひとまず初回の記事はこんなかんじで(*^^*)

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