放置OK? iDeCoの運用について

 サラリーマンの皆さんこんにちは。

 老後に向けて資産形成進んでおりますでしょうか。

 前回「会社員の資産形成と税対策」と題してiDeCoについて記事を書いたのですが、放置していただけあってあんまり実のあることを書いていない。税メリットはまあわかる。損得ってわかりやすいですよね。不特定多数にアピールするにはそれが一番。

会社員の資産形成と税対策

木谷 太郎
株式会社クインテット

 でもわたくし、福袋が大好きな妻に毎年いちいち小言をいっているわけです。「損得じゃない。要不要の問題だ」って。まあ要不要については最後にちょろっと触れましたが、税メリット押しだけじゃなくもうちょっと実践的な解説もほしかったよね。

 と、猛省していたところSBI証券からお手紙きたよ。なになに、国からのお達しでiDeCoの運用商品を35本以下に抑えなくちゃいけないので、以下の商品の取り扱い止める予定です~、ですって。under35! 40超えた中年男には眩しすぎる。それでもしょぼしょぼする目を細めて読み進むと、ポートフォリオを構成する4本中2本が除外候補に入っているではありませんか。

 OK、OK、いい機会なのでいろいろ見直してみましょうか。

1.改正DC法とは?

 上では「国からのお達し」と書きましたが、正しくは「改正DC法」というらしい。iDeCoに事業主が掛け金を上乗せできたり、簡易型企業年金を導入できるようにしたり。管理部長的にはそちらも関心がないではないですが、とりあえずは自分の資産ということで除外商品について電話で問い合わせました。

 得られた回答曰く、

 ・商品の除外には3分の2以上の同意が必要なのでまだ決まったわけではない。

 ・除外された商品も買い増しはできないがそのまま残すことは可能。

 ・ただし、2018年6月以降に購入した分は現金化される。

 ・現金化とは払い戻しではなく、他商品の購入に充てるためにプールされる。


 なので、急いでスイッチングする必要はないのだけれど、除外された商品をあれこれ見ていたらふと気づいた。

2.新商品よくないこれ?

 わたしのポートフォリオは株とReitをそれぞれ国内と外国、合わせて4本。うちReitが2本とも除外候補に入っています。なので、国内Reitの「DCニッセイJ-REITインデックスファンド」をどこにスイッチングし・よ・う・か・な、と知らぬ間に増大しているエントロピーいや運用商品を眺めていたところ、

 ん? 「DCニッセイJ-REITインデックスファンドA」ってなんですか? こっちは除外じゃないらしい。無印ファンドからしたら、「なんで俺だけ! 除外なんですか! 俺とあいつの! 何が違うっていうんですか!」って聞きたくなるのも無理からぬこと。嫌な予感しかしない。

 ジャジャーン♪

 信託報酬0.25%(税抜)!!!

 無印ファンドの半分以下。エースと認めざるを得ない。これが現実。知りたくなかった。そりゃ無印なんぞ戦力外ですわ。 

 調べてみると外国Reitも、ついでに除外対象じゃないけど国内株も、わたしが放置している間に信託報酬がもっと安い運用商品が出ているではないですか。

 よくないこれ? これよくない? よくなくなくなく(以下略

3.初めてのスイッチング

 そういうわけでスイッチングを敢行。

 外国Reitと国内株はそれぞれ信託報酬の安い同種のインデックスファンドに、国内Reitは外国株(ダウ連動)のインデックスファンドに乗り換えることにしました。売却する商品と購入する商品を選択するだけなので、商品さえ決めれば操作はかんたん簡単。

 ただこのスイッチング、約定まで時間がかかる。

 国内→国内の乗り換えだった国内株は売却から1日で購入できましたが、国内Reit→外国株、外国Reit→外国Reitの約定には1週間くらいタイムラグが生じました。その間に値動きがあると気が気でないですね……。

4.放置か積極運用か

 ここまで半ば放置してきたiDeCoですが、前回の記事と改正DC法がきっかけとなり、商品を再確認したり、運用を見直すことができました。

 「放置OK。忙しい会社員の資産形成に向いている」というのは前回述べたとおりですが、いつの間にか上位互換の商品が出てくることもあるので、定期的に商品を確認することも必要だと実感しました。一方でスイッチングは約定まで時間がかかることもあって、積極的な売り買いはやっぱり向いていないと思います。

 あらかじめいっておきますと、わたしのように株メインでポートフォリオを組むとどこかで大きな下げがきます。ただ、下げがきついときでも「いつかは上がる」「安く買える」と達観できるのが長期積立投資のいいところ。慌ててスイッチングするくらいならはじめから債券等を組み込んでおいてもよいかもしれません。

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