「球詠が流行ればウガンダ野球が強くなる(?)」

ウガンダ野球を支援する会の活動において苦労する点の一つは野球がマイナースポーツであるということだ。世界は思ったより野球が好きではない。

私は高校までずっと野球をやっていて、今でも甲子園は毎年見るし、冷房の効いた部屋でテレビにかじりついて今のスクイズは読めたし外せただろとかあーだこーだ言っている。つまるとこと私はいわゆる野球ファンで、世界の半分は野球が好きでもう半分はサッカー派だと思って育ってきた。いや、知識としては野球人口がそんなに多くないことは知ってたが、ただ実感がなかった。

初めてこれを実感したのは中3の頃にニュージーランドで2週間ホームステイした時だ。ニュージーランドで見られるスポーツは(割と誇張抜きで)クリケットとラグビーのみで、この2週間は物心ついてから人生で初めて野球に触れない2週間だった気がする。

ウガンダも同様で、わざわざ野球をしている人たちに会いに行かなければまず野球に触れることはない。日本であれば河川敷に行くと必ず野球少年がいるのだが、ウガンダのその辺の空き地では当然のように子供たち全員が全員サッカーをしている。さらに悪いことに、イギリスの植民地だったので野球よりもクリケットの方が圧倒的に人気だ。

Twitter: 野球場でサッカーをする子供達

ちなみに野球はこのままだとおそらく日本でもマイナー化するだろう。例えばこんな記事が出ているが、プロ野球の観客動員数の増加とは裏腹に野球の競技人口は減少の一途をたどっていて、やがて野球好きの数も減っていくのは時間の問題かもしれない。そもそも、冷静に周りを見ると日本ですら野球好きは半分もいないことに気づく。......やはり世界は思ったより野球が好きではない。
(注: 一方で野球の人気が急上昇している地域もある。南米とか。)

ただ、野球人口が減っているのに野球ファンが増えているというのは非常に面白い。スポーツはやるのも楽しいが、それとは独立に観るのも同じくらいまた楽しいのだ。観る楽しさが広く伝われば競技人口を増やさなくても5~10年くらいのスパンで見れば野球好きは増やすことができる。


ここまで読んでタイトル回収できるの?と思った読者は鋭い。書いてて自分でもどうまとめて良いのかわからなくなってしまった。


話は変わるが最近、高校野球部時代の同期から「球詠を観ろ」と言う趣旨の脅迫じみたLINEがきた。

※『球詠』は6/15現在アニメ放送中のマウンテンプクイチさんによる"今一番かわいい女子野球漫画"。漫画は『まんがタイムきららフォワード』 (芳文社) にて連載中


私は基本的に女の子と女の子の関係性を描くタイプの漫画・アニメは見ない。とはいえ脅迫されているので球詠を観てみると、驚くくらいちゃんと野球というスポーツがしっかり描かれていて、野球漫画として心の底から面白いと思えた。すぐに kindleで漫画全巻を購入してその日のうちに既刊全てを読んだが、球詠は自分が読んだ野球漫画として3本の指に入る素晴らしい作品だと思う。(ちなみにあと二つは『ラストイニング』、『おおきく振りかぶって』) 

アニメ球詠公式サイト

自分がすっかり球詠のファンにされてしまったのと時を同じくして、とある学科同期も球詠にハマった。彼は僕とは違って野球ファンではなく、女の子と女の子の関係性を描くタイプの漫画・アニメということで球詠を見てみた人だと思われるのだが、ここに私は可能性を感じた。


野球ファンではなかった人が球詠を見て尊い女の子と女の子の関係性を摂取しているうちに、いつの間にか野球の楽しさに目覚めてくれるのでは…?

球詠が野球漫画として優れている点は、選手たちが何を考えて、何を思って野球をしているのかが細やかに描写されていることだ。野球は"間"が特に長いスポーツであり、ピッチャーが一球を投じるたびに各選手、監督は様々に思考を巡らせたり、感情が揺れ動く。

以下は漫画のワンシーン(二枚はそれぞれ違う試合)。野球選手は色々考えているし、ヘコんでいると打席でぼーっとしてしまったりもするのだ。(マウンテンプクイチ, 『球詠』, 芳文社 より転載。画像1枚目は3巻,2枚目は2巻から。 )

自分が監督だったら、打者だったら、投手だったら、捕手だったら......と考えながら野球を観るのは非常に楽しいし、高校野球のテレビ放送は選手たちの様々な感情の入り込んだ表情を映してくれる。こういったドツボにはまった野球ファンがする野球観戦の楽しみ方も球詠を読んでいることで自然に身についてしまうことだろう。(ほんと?)



ウガンダ野球を支援する会を支援してくれる人が少ないことはこの活動を拡大する上での一つの障壁だ。野球好きの裾野が広がれば我々の活動に興味を持ってくれる人も増えるし、球詠がどんどん人気になることは我々の団体にとっての追い風になるだろう。 そこまで本気で言っているわけではないが風が吹いて桶屋が儲かる」よりは現実味があるのではないか。


以上、球詠を語るためと、私が普段見ているTwitterのTLとは違って一ミリもオタク臭のしないPandoの記事の並びにアニメ画像を入れてみたかったから、という目的先行の論理の正確さを欠いた乱文でした。


今回は真剣味にかける文章を書いてしまいましたが、普段は真面目に活動しております。活動詳細に興味を持った方は以下の記事もご覧ください!

あなたもウガンダ野球発展の担い手に
ウガンダ野球を支援する会の"良さ"について書こうとしたが気づいたら自分の思想を語っていた
ウガンダ野球の今

あなたもウガンダ野球発展の担い手に

山本 将巳
ウガンダ野球を支援する会

ウガンダ野球を支援する会の"良さ"について書こうとしたが気づいたら自分の思想を語っていた。

白石 航暉
ウガンダ野球を支援する会

ウガンダ野球の今

山本 将巳
ウガンダ野球を支援する会

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