今回もウガンダ渡航の様子を話します。
3日目:JICA・大使館訪問
3日目の予定はJICAとウガンダの日本大使館への訪問です。
まず、午前中にはJICAを訪れました。
JICA(国際協力機構)は、日本政府が運営する国際協力機関で、開発途上国の発展を支援する組織です。技術協力、資金援助、ボランティア派遣などを通じて、教育、医療、インフラ整備など幅広い分野で支援を行っています。日本のODA(政府開発援助)の一環として、持続可能な開発と国際社会の発展に貢献しています。
その支援の一つとしてスポーツ隊員の派遣があり、ウガンダにも野球隊員が派遣されてきた歴史があります。スポーツがウガンダの情操教育を担い、子供たちに単なる勉強以外での学びを提供します。また、スポーツを教育の場で行うことにより、スポーツが子供達にとっての楽しみ・学校に来るモチベーションとなり、学校からのドロップアウトを防ぐことにもつながります。
元々、この団体の創設にもJICAの人が関わっているように、JICAの活動とUGBASの活動はかなり共通するものがあるのですが、正直なところ、私はJICA訪問は何しに行くのかよくわかっていませんでした。困ったことにそれが誰もわかっておらず、JICAの人も私たちが何をしにきたのかよくわかっていない様子でした。
JICAでは、JICAの事務所で働いている日本人の方がJICAでの活動について説明してくれ、内容についての質問をこちらが聞くような対談を行いました。ウガンダで実際に活動を行っている日本人の現状について知ることができました。

午後は在ウガンダ日本大使館に訪れました。
大使館は、外国にある自国政府の公式な代表機関であり、外交関係の維持や自国民の保護を目的としている機関です。大使館はセキュリティが頑丈で、入る際にはアポイントメントが必要なのはもちろん、持ち込みも全てダメで携帯電話や財布も門番に預けました。
大使館では、団体の活動を紹介したのちに大使館の方からはウガンダの治安や経済などの状況についてお話をいただきました。


4日目:ドジャースアカデミー訪問
ウガンダの野球を語る上で欠かせないのはMLB球団であるロサンゼルスドジャースの存在です。ウガンダにはアフリカ唯一のMLB球団のアカデミー施設があり、そこでは野球はもちろんそれ以外の学問についても学べます。ウガンダ各地から野球の実力が高い子供達を集め、野球指導をすることでアカデミーで傑出した選手は契約を勝ち取ることができます。特にティーンネイジャー世代のウガンダ野球の実力はドジャースアカデミーの存在に裏付けられるものと言ってもいいです。
ドジャースアカデミーはムピジにあり、カンパラから車で1時間半ほどでした。
門の手前で車がエンストしてしまうトラブルはあったもののバナナの木がしげる畑を横目に農村の奥まで歩くと周りが山林に囲まれた場所にドジャースアカデミーが見えました。

門の前で記帳して、ドジャースアカデミーの中に入りました。
入ってすぐ左手にはバッティングケージなどの屋内練習場がありました。マウンドやピッチングマシンなど、バッティングとピッチングの両方が練習できる設備がありました。練習場の大きさとしてはコンビニ2個分ほどで一度に練習できるのは10人程度かなと感じました。
私たちがアカデミーに着いたのが12時ごろでその時には選手たちは室内練習場の隣にあるトレーニング施設でウェイトトレーニングをしていました。5人のコーチと30人ほどの選手たちが各々筋トレやストレッチをしており、中には最近ドジャースと契約したデン選手もいました。トレーニング施設はフリーウェイトの器具が一通り取り揃えられているほか、壁にグリップなどが取り付けられておりさまざまな種類のトレーニングを行える設備でした。
ちょうどランチの時間だったので選手がご飯を食べている間、コーチがアカデミー内の施設を案内してくれました。まずグラウンドは4つほどあり、新しいグラウンドも建設予定とのことでした。バレーボールコートやバスケットボールコートもあり、野球以外のスポーツも楽しめそうです。他には大きな体育館があり、雨の日は中でバスケットボールや卓球、ドッジボールをしているそうです。
私たちもお腹が空いていたので、選手たちと同じようなものをもらえるか聞いたところ、快諾してくれました。豆のソースがかかっているライスは優しい味でしたが、たくさん食べると大きくなれそうなものでした。とても美味しかったです。

ランチを食べた後、14時ごろから野球の練習が再開されました。まずは坂道でフットワークやダッシュなどのウォームアップを行ったのちに、選手(約30~40)人は、年齢(レベル)に応じたチーム分けをなされて別々の練習に向かいました。この日、それぞれのグループは3つの練習メニューをローテーションしており、1つ目は午前中のトレーニング室での筋トレ、2つ目は屋外のバスケコート(?)を用いたハンドボール、そしてグラウンドを用いた守備練習でした。
全ての練習が終わったのが17時ごろでした。私たちは最後まで練習を見学し、選手・コーチたちに挨拶をしてから帰途につきました。
アカデミー全体を通して、充実した設備と緑に囲まれた暮らしやすい周辺環境で心身の成長にも素晴らしい場所だろうなと感じ、私もここで青少年期を過ごしてみたいと思いました。