『“YES”を引き出すコミュニケーション&交渉術』ワークショップを開催しました。

社会人教育振興財団のワークショップでは、一時の就活対策のためではなく社会に出たときに活きる“価値ある体験”を提供しています。

前回に引き続き講師を務めていただくのは、明治学院大学経済学部 専任講師 岩尾俊兵先生。今回も、この日のために岩尾先生オリジナルのワークショップを考案していただきました。

また、二松學舍大学国際政治経済学部専任講師 加藤木綿美先生にもご参加いただき、岩尾先生をサポートしていただきました。

“YES”を引き出すワークショップ

今回のワークショップは、岩尾先生が考案したゲームを通じて交渉を体験し、ゲーム終了後に振り返りを兼ねた講義で知識を身につけるという内容。

今回のゲームは、参加者をグループ分けして一番最初にブロックで三毛猫を完成させたグループが勝ちというゲーム。ただし、ブロックは原則、グループ同士の交換交渉で獲得する必要があり、この交渉において、いかに相手グループから“YES”を引き出すか が勝利の鍵になります。

交渉を有利に進めて勝つ! 運命を左右するグループ分け

今回参加してくれた学生は8名。そこに社会人の方1名を加えて合計9名でのワークショップとなりました。

ブロックの色は、白、黒、茶の3色(三毛猫ですから)。まずは、参加者1人ひとりに単色のブロックを配ります。白ブロック:4人 黒ブロック:4人 茶ブロック:1人 が保有した状態で“3人1組のグループ決め”が始まります。この時点では茶ブロックの希少性が高く、交渉の優位性が期待できることから茶ブロックの方への勧誘が多く見られました。

結果…グループA(白・白・黒) グループB(白・黒・黒) グループC(白・黒・茶)と、なりました。

グループB ブロックの過不足をチェックし、交渉の戦略を話し合っています。

足りないパーツを獲得できるか!?コミュニケーション能力が試される交渉ターン

グループごと手持ちのブロックの確認・戦略会議を終えたら、5分間の交渉タイムが始まります。交渉タイムは、各グループから交渉役を1人選出し、各チームの交渉役同士がブロックの交換交渉を行います。

グループCは茶ブロックの優位性を存分に発揮し、少量の茶ブロックで多くの白・黒のブロックを手に入れようと交渉を仕掛けます。他のグループも、このまま交渉に応じてしまうと勝てなくなる恐れがあるので、安易な合意はせず慎重に対応。しかし、5分というタイムリミットがあるせいか、交渉タイム終了間際にグループA・Bが妥協する形で交渉が終了。結果、グループCが見事に欲しいブロックを獲得しました!

グループC 交換交渉で獲得したブロックの個数を確認中

パワーバランスが崩れるブロックの市場流出

実は、最初に配られたブロックだけでは三毛猫は完成しません。グループのパワーバランスに変化を加え、より交渉を難しくさせる目的で各グループにブロックを供給します(市場流出)。供給するブロックは、サイコロの目に応じて「白・黒・茶」いずれか1色。サイコロの結果、全グループが茶ブロックを手に入れることになり、早くもグループCの優位性が崩れてしまいました。

その後も (1)手持ちブロックの確認・戦略会議 (2)交渉 (3)ブロックの市場流出 を繰り返し行っていきます。

絶賛交渉中 黒ブロックを2つくれませんか? ※ピースではありません

交渉ゲームを制したのはグループA!おめでとうございます!!

いちはやく三毛猫を完成させたのがグループA。交換交渉では、たった1個のブロックを獲得するために10~20個のブロックを渡すなど、欲しいブロックは何が何でも獲得する姿がみられました。相手グループのブロック数を正確に把握した上で交渉をしていたため、一見不利に思える交渉も、実は優位に進めていたということ。とても戦略的でした!

グループA 勝利チームの余裕が感じられます!

優勝は逃しましたが、ブロックの市場流出によりグループBもグループCもブロックがそろい、三毛猫を完成させることができました。

完成した三毛猫たち 左の子は…出ベソでは? 真ん中の子以外は設計図と違いますね。。

お静かに。講義の時間~コミュニケーション&交渉術~

今回のゲームを通じて “交渉において話術や性格、ノリが影響するのはごく一部であること” を体感してもらいました。その上で、実社会のビジネス取引の例やビジネスで必要とされるコミュニケーション能力と交渉術の一端を学び、改めて今回のゲームを振り返りました。残念ながら講義内容の詳細はお伝えできませんが…岩尾先生の講義はいつも面白いです! 次回のワークショップをお楽しみに!

“ワーク”から“学び”への切り替わりが絶妙! 岩尾先生のワークショップは本当に楽しい!

交渉ゲームでの実体験があるから講義内容がスッと入ってくる

友達できるかな? プチ交流会はじまるよ!

岩尾先生のワークショップは、参加者同士で話し合わなければいけないシーンがたくさんあります。そのため、ワークショップ中に参加者同士が仲良くなり、交流会のときには趣味やサークルなどの話で大盛り上がり!! なかには学生団体の趣旨に賛同し、後日、活動に参加する約束をしている人もいました。

楽しく学ぶワークショップ!交流の幅も広げてほしい!

社会人教育振興財団では、社会に羽ばたくスキルの提供とともに、学生同士、横のつながりも応援しています。

今後も様々な題材でワークショップを開催していく予定です! 機会があれば是非ご参加ください!

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