就活生の中には「筆記試験対策やSPI対策は本当に効果があるのか」という疑問を抱いている方も多いかもしれません。
SPIを提供しているリクルートマネジメントソリューションズ社のHPには“「対策本による得点上昇は見られない」という実験結果を得た”と記載があります。
利用する企業に対して、検査結果は対策学習程度では影響されず、人物評価を正確にできる、ということを訴えたいのだと思います。
その詳細を見ると、対策本を使って事前学習した群と実施しなかった群の2つに分けて得点の比較を行ったところ「対策本による得点上昇は見られない」という実験結果を得たとして、言語・非編後・総合点のデータも公表されています。
対策をしても結果が変わらない理由はSPIが変化しづらい「基本的な思考力や理解力」を測定しているため、と記載されています。
対策学習をしてもしなくても大差がないということだとしたら、やっても無駄ということになります。
本当でしょうか、この考えは正しいでしょうか。
筆記試験対策・SPI対策の効果は「ある」
実験をしたわけではないので反論はできませんが、肌感覚からすると対策学習を100時間やれば、その効果(問題を解けるようになる)は必ずあると感じます。
もし差がない、とすればこれだけ世の中に出回っているSPI対策テキストとアプリが売れ続ける理由は何なのか?
さらにリクナビやマイナビといった就職情報会社でも対策のための模擬テストを提供している理由は何なのか?
あくまで、予測ですが能力検査の言語・非言語は対策効果があるからだと思います。特に非言語は、確実に効果が出ると考えます。
そうでなければ「基本的な思考力や理解力」は20歳を過ぎてしまえば、努力ではもう変わらないぞ、といわれているようで、悲しくなりますね。
人それぞれに思考パターンがあって、それを基に考えるので思考力は少しの訓練では高まらないといわれると、確かにそうなんだろうなと感じます。
また理解力にも正しいプロセスがあって、その基本から外れた思考法だと理解不能状態になりそうだ、というのも実感として分かります。
地頭(じあたま)がいい人とそうでない人の差ということだと思います。
しかし、そうだとしてもSPIで具体的な問題を解く場合、2つの点で効果があると考えます。
効果があるSPI対策①計算方法を思い出す
ひとつは計算方法を思い出す作業です。
数的処理や割合の計算は、問題のパターンが決まっているので、解き方を思い出すことで得点力がアップすると思います。
効果があるSPI対策②計算力
もうひとつは、「計算力」です。
割り算やかけ算が早くできるかできないかです。
SPIの場合、マークシートやテストセンターでのテストでは電卓が使えません。ひっ算となると、計算を正確に速くできるかどうかの差は大きいです。
この2つの要素はある一定の時間をかければ、相当回復すると思います。そういう意味で、非言語は対策をしなかった場合と対策学習をした場合は得点力に差がつくと思います。
1日1時間の対策でOK!SPI演習問題
今回もSPI試験の演習問題を2問、ご用意しました。
ぜひ挑戦してみてください。
Q1.長さ100mの電車が時速180kmで300mの鉄橋を渡り切るのに何秒かかりますか?
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A.8秒
★計算のヒント
何秒かかるか? なので、時速を秒速に直す必要があります。では、どう直すか?
時速180kmは分速に直すと3kmです。
秒速なので3km÷60秒=50m
渡りきるというのは電車の長さと橋の長さを足すので100m+300m=400m
400m÷50m=8秒(答え)となります。
分速を秒速に直すときに、3を60で割るより3000mにして60で割った方が圧倒的に早いです。細かなことですが、この積み重ねは大きいです。
Q2.長さ100mの電車が時速60kmで400mの鉄橋を渡るとき、渡りきるのに何秒かかるか?
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A.30秒
★計算のヒント
何秒かかるか? 秒速は時速60kmなので分速は1kmでなくて1000m。秒速は1000m÷60kmなので割りきれません。
仕方がないので、50/3m(秒速)となります。
500÷50/3=500×3/50=30秒、と計算したところで、「そうか! しまった!!」と気づくのです。
渡りきる距離は電車の100mと鉄橋の400mで、計500mです。
500mを渡りきるのに何秒かかるかという質問なので、時速60kmは分速1km=100mと分かった時点で、1分間に1000m進む。
そうしたら、距離は500mなので、時間も半分の30秒!と気づくのです。何度も計算練習をすれば、ここに気づく可能性は非常に高まります。
筆記試験対策・SPI対策はスピードと正確さを鍛える訓練
SPIは問題ごとの解き方のパターンを思い出して、問題の解き方や解答が分かっていても手が覚えるまで何度も繰り返して早く、正確に計算できるようにするという訓練が大変重要だということです。
これが対策の効果につながると私は思います。
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