【第4回】ウガンダ滞在レポート

こんにちは!記事担当の吉野です(^^)

こちら「ウガンダ野球を支援する会」こと「UGBAS」のページに足を運んでいただいたみなさま、ありがとうございます!!

ではでは、滞在レポートの方をご覧下さい!

※滞在レポートが回を重ねるごとに内容が深まっている…そんな気がします。


 今回の記事を担当する理科I類1年の城島光です。

「アフリカの人々、生活をこの目で見てみたい」

そう思い、今回の渡航に参加しました。ウガンダに着いてからは街の活気溢れる様子に圧倒されています。早いもので、ウガンダに来てから1週間以上が経過しました。この国の生活にも大分慣れてきましたが、ウガンダでは毎日新しい発見があり、7日目、8日目共にとても刺激的な1日になったので、振り返っていこうと思います。


7日目

始めにカンパラ郊外で京都大学2年生の須藤祥吾さんと昼御飯をご一緒させて頂きました。須藤さんはアイセック海外インターンでウガンダにきており、村に日本からの学生を派遣してその村の為に学生に尽くしてもらうというプロジェクトに携わっているそうです。1年前にもウガンダに6週間滞在したそうで、「ご飯が案外(?)美味しい」「どの人もフレンドリーだといった僕たちのウガンダに対する印象についても深く共感して頂きました。また、ウガンダの野球選手がお金を稼ぐ為のビジネスモデルについて、僕たちとは違う観点からの意見も頂き、非常に有意義な時間でした。今回このような機会を設けて頂き本当にありがとうございました。同じウガンダに関わる団体として、またどこかでお会いできるといいですね!!

↑その時の昼ごはんです。食べかけでごめんなさい^_^;右に写っているのがキャッサバという芋で、ウガンダに来て初めて食べたのですがとても美味しくてびっくりしました。

:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚ ゜゚ *+:。:+* ゚

午後は、ルウェロにある私立の小学校を訪れました。ウガンダでは公立よりも私立の学校が多く、街中を歩いていると綺麗な制服に身を包んだ小学生をよく見かけます。近年ウガンダでも教育ブームがあるらしく、より良い教育を受けさせようと私立の小学校に子を入れる家庭が多いそうです。公立の小学校は、比較的少ない学費で通う事ができますが、家庭の労働で学校に行けなくなったり、学費が払えなくなったりして小学校を修了する事が出来ない子供が多いのが現状で、教育の質も私立のものと比べてかなり落ちてしまうそうです。

↑この学校では授業で野球をとりいれていて、野球が上手い子がたくさんいました。野球の上手なメンバーは生徒とノックに参加し、とても盛り上がっているようでした。自分は低学年の子供たちとキャッチボールをしていましたが、子供たちの英語が上手で驚きました。このような高い教育を受けた子供達が、将来国の発展を担うリーダーとして活躍してくれることを願うばかりです。


8日目

鳥取大学の方々と共に、ナムロンゲにある国際稲研究研修センターのプログラムに参加させて頂きました。

↑カンパラからバスに揺られて1時間程度で、このような看板が見えて来ました。

↑施設の入り口に掲げてあったものです。

↑施設の中にあったパネルです。ウガンダの人に日本の稲作の歴史を伝えています。

これは唐箕(とうみ)といって、籾殻を外したあと、風力を起して穀物を籾殻・玄米・塵などに選別するための農具だそうです。日本の方々がウガンダで稲作の技術を伝えているという事への実感が湧きました。(←小学校の時に体験したことを思い出しました…懐かしい!!吉野)


最初に、陸稲栽培が専門である吉野さん、ウガンダ農業省の野坂さん、稲作普及に従事する宮本さんにウガンダにおける稲作、農業についてお話を頂きました。どの話も興味深く、非常に勉強になり、ウガンダにおける稲作の可能性を感じさせるものでした。頂いた話を、自分なりにまとめました。


国際稲研究研修センターは、ウガンダで稲作を普及させるための施設です。ウガンダでは国民の8割以上が農民なので、農業を発展させることは国の経済を発展させる上で大きな意味をもちます。ここで、数ある穀物の中でなぜコメが選ばれたのだろうと疑問に思うかもしれません。実は、現在ウガンダでコメの消費が大きく増加しており、国内生産が間に合わず、輸入に頼らざるを得ない状況なのです。これはコメはウガンダ で主に食べられるメイズ(トウモロコシ)やキャッサバと比べて調理が簡単なので、都市部の忙しい人達に消費されるようになった事が背景にあるようです。また、コメは元々熱帯の穀物であるので、アフリカで小麦を育てるのが難しくてもコメなら育てられるということや、アフリカの環境に適した品種を産むための技術進歩の余地がまだまだある事もコメが選ばれた理由です。ウガンダの農家が他の穀物ではなくコメを栽培することの意義は、コメはウガンダで高く売れることや(さつまいも1000シリング、メイズ1600シリングに対し、コメ4000〜6000シリング)、長期の貯蔵ができるのでコメの価格が上昇したタイミングでコメを売ることができるといったことが挙げられます。

その一方、大きな課題も残ります。JICAの方々の精力的な活動により国内でのコメの生産量は年々増加していますが、それは稲作を始める農家が増加したことが理由で、単位面積あたりの収穫量は増加していないのが現状です。単位面積あたりの収穫量が増加すれば、稲作を始めた農家がよりお金を稼ぐことができるので、多くの収穫が見込める品種の開発が待たれています。ちなみにJICAがウガンダで普及させようとしているコメはネリカ米といって、アジア米とアフリカ米を掛け合わせてできた陸稲です。一度食べたのですが、日本のコメと比べるとまだ味は劣るように感じました。しかし、ウガンダが穀物の供給を大きく輸入に頼り、それに莫大なお金がかかっている事を考えると、穀物の自給率を上げる事が貧困から抜け出すための1つの鍵になっているような気もします。今後稲作の普及が順調に進めば、ウガンダの農村でも日本のような田園風景が見られるのかもしれません。

↑その後、レクリエーションとして、稲をより合わせて縄を作り、みんなで大縄をしました。

↑施設で育てられている稲です。いろいろな品種があります。

↑少し施設から移動すると、田んぼが広がっていました。

↑田んぼでは、田植え、稲刈り、脱穀を体験させて頂きました。

↑脱穀に挑戦しています。


ウガンダでの稲作の可能性を十分感じることができ、非常に有意義な研修でした。このような素晴らしい機会を与えてくださった国際稲研究研修センター、鳥取大学の皆様、本当にありがとうございました。(城島)

関連記事