安否確認など役に立たぬ
管理部から近い将来起こり得る大災害に備え、社員の安否確認サービスを導入したいという提案がありました。大災害時に社員の安否を経営陣や管理部門が把握したり、出勤や休業の指示を行うためのシステムとのことでした。
うーん、それはまあ分からない話ではないが、災害時まで社員の面倒を見ることもなかろう、大切なことは災害時に対処することではなく、災害が起こる前にどのように自分や家族、周囲の人を災害から守り、生き延びることが出来るかを教えることであって、災害時に何かやるといっても大したことはやれない。安否が確認できたらホッとし、確認できなければ心配するだけで、自己満足に過ぎず、こんなものでお金を取ろうというビジネスには、賛同できない。
そういう返事をして、却下しました。
近い将来起こり得る大災害
東京首都圏に住む我々がこれから数十年のうちに体験するであろう大災害は、首都直下地震、富士山の噴火、この二つです。日本全体で考えれば、南海トラフ巨大地震も含まれてきます。戦争が起こるということも可能性はゼロではありません。
東京、横浜の関東首都圏は、世界で最も災害リスクの高い大都市とされている地域です。地震や噴火は文明を破壊する驚異的な力を持っており、我々のテクノロジーが未だ太刀打ちできるところにありません。
これらの現象も人類から見れば大災害ですが、地球からすれば寄生虫を振り払う為に背中を掻いたり(地震)、ちょっと鼻血が出た(噴火)、くらいのもので、地球生命全体の発展の為に必然的に起こる現象でしかありません。
災害に備え、災害下で生きる術を
とはいえ、我々がそんなことの為に死にゆくわけにはいきません。我々自身が、我々の子や孫を災害から守る為には、災害時に身を守る力と、テクノロジーが破壊された状態でも生き延びる力が必要です。体力、知力、精神力、それらを備えていかねばなりません。一喜一憂したり、不運を嘆いていても何の解決にもなりません。
大地震が起きた時、どのような行動を取るべきか、大噴火が起きた時にどのような行動を取るべきか、その後の混乱の中でどのように行動すべきか、テクノロジーが停止した時に、人口密集地で生き延びる為に、どのような備えをし、どのような意思決定をすべきか、それらを一人一人が、今、持っていることこそが肝要です。
人々が力を合わせれば、復興は早まります。命を救うことも出来ます。その時周囲にいる人々と力を合わせる能力も必要です。結局は、良い仕事を出来る力、それが災害時の備えにも繋がります。
災害時生存研修の導入へ
ということで、当社では安否確認システムの導入ではなく、災害時生存研修の導入を検討することにしました。我々にとって何よりも大切なことは生き延びることです。後世に絶えない命のバトンを受け継いでいくことです。本来は会社で教えるべきことではないものですが、この会社の目指すところは、後世に素晴らしい時代を残すことです。我々自身や後世が生き延びる為に、売上に関係ないコストであっても、その取り組みが必要です。
ちなみに私は、我が使命を果たすまで、何があっても死ぬわけにはいきません。運次第ではポックリいくかもしれませんが、自分の力が及ぶ限りは生き抜いて、子や孫の生きる時代に素晴らしい時代を残すベく邁進して参ります。
若者よ、強く生きよ、生き延びよ
ちなみに、今後30年以内に震度6弱以上の地震が発生する確率は、東京が60%に対し福岡は8.3%だそうです。
(https://www.teguchi.info/disaster-control/earthquake-hazard-map/)
https://pando.life/qwintet/article/451