志を持ち、責任と貢献に生きる

人生を謳歌する、という言葉一つ取っても、人によってどれだけのことをイメージするかは異なります。

充実感に満たされた経験、幸福感に溢れた感覚、勝利の喜び、成し遂げた快感、湧き上がる意欲、そうした体験、実感の最大値以上の想像をすることは人には出来ません。便利さや快適さを手に入れる為のテクノロジーの進歩は、人を豊かにする可能性を広げることには大いに役立っていますが、充実感や幸福感に直結するものでは決してありません。科学技術の進んだ先進国の人々の方がより幸福感が大きいという結果は得られていません。テクノロジーの人の成し得る能力を高めるもので、豊かさを高めることもできれば、大量殺戮の可能性を高めることも出来ます。最新の、驚異のテクノロジーほど、兵器に転用されることを止める術がありません。だからこそ、進んだ文明社会の中で、私達が幸福に生きられる社会を維持していく為には、人々が人の満足や幸福について正しく理解し、どのようにしてそれが維持できるのかを知ることが必要です。

多くの子供は生命力に溢れ生まれてきますが、そのエネルギーが多くの意欲、興味や関心を持たせ、様々な行動に繋がっていきます。周囲からの愛情に対して喜びを感じ、人がいかなる時に幸福であるかを知っていきます。子供が育つというのは、心身の能力を獲得していくことですが、その中で、子供と大人の違いとして決定的な差は、子供は自分の為に行動し、大人は自分の為だけでなく子供や周囲の人々、社会の為に行動できる存在であるという違いでしょう。

人生を謳歌する上で、私は、自分の為だけでなく、他者の為、周囲の為、社会の為、後世の為になることを考え、行動する、つまり志を持ち、責任と貢献に生きることが何より不可欠な要素と考えます。本当に自分の為に、自分の望むことの為に生きようとすれば、結局は世の為、人の為になることをすることに繋がっていくということに実感を持って思える状態に至る必要があると思います。私が日々感じるのは、ただ楽しいとか、ただ便利であるとか、それよりも、人と出会い、簡単ではない人生を共に歩めること、その中に様々な喜怒哀楽があり、それを分かち合えること、そういう日々を過ごす中で、世の為、人の為に役立てている実感を持てること、そうしたことにこそ人生の味わいがある、という感覚です。そんな人生の出発点にあるのは、若い頃に本気で打ち込めるものに出会うことだと思います。妥協せず何としても成し遂げたいと思えるような対象を持つことで、他者やこの世界から目を背けることなく、正面から向き合うことが出来ます。その本気の経験の中でしか、共生の感覚や本物の志は生まれてきません。若者達がそうしたことの重要性を良く知り、そうしたスタートを切れる為の環境を用意することが、これからの時代において、テクノロジーの革新以上に大切なことになるかと思います。

全力で打ち込めるものとの出会い

松下 耕三
株式会社クインテット

《人生を謳歌する働き方》シリーズ
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この世界に横たわる性質、自然の摂理を原点とする

松下 耕三
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志を持ち、責任と貢献に生きる

松下 耕三
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全力で打ち込めるものとの出会い

松下 耕三
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松下 耕三
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真の力を養う為、日々成果を上げる為に立ち向かう

松下 耕三
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代表メッセージ・社史
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