小さな勇気の選択プログラム検討

人生は選択の連続であり、より良く生きられる人生は、自らの選択によって形成していくことが出来る。

7 つの習慣より
刺激と反応の間に選択の自由がある

ユダヤ人心理学者のヴィクトール・フランクルは幼児期の体験が人格と性格を形成し、その後の人生をほぼ決定付けるという決定論者であった。しかし、第二次大戦時の強制収容所での体験が彼の考えを180 度変えることになった。

妹以外の家族全員がガス室に送られるか、収容所で病死する壮絶な状況。フランクルもいつ死が訪れるか分からない状況にあって、拷問や屈辱を受け続けた。

ある日、裸にされ独房に入れられたフランクルは、あらゆる自由を奪われた状況と言えるような状況下で、誰にも決して奪うことの出来ない「人間の最後の自由」を発見する。

フランクル自身がどのような目に遭っても、自分の状況を観察者として見ることにより、自らの尊厳を何者にも傷つけられることなく、受ける刺激に対して自分が反応を選択する自由を持つことが出来た。

収容所から解放された後、大学で講義している場面を想像したり、拷問を受けている最中に学んだ教訓を学生達に話している自分の姿を想像したりすることで、痛みや辱めをも自らの未来への糧とするような選択をすることが出来たのだった。

そして希望など潰えたようでしかなかった収容所に希望を灯す存在となった。

これからの人生を、未来をより良く変えられるのは、持って生まれた性質ではなく、幼少期の環境ではなく、今おかれている周囲の環境でもなく、自分自身が選び取る「今」の選択にしかないのだ。

今、この瞬間に、あなたにはどんな選択が横たわっているだろうか?

今の状況を嘆く選択もある、今の境遇に感謝する選択もある、今自分のなすべきことに取り組み始める選択もある、とりあえず休む選択もある、ゲームや娯楽に耽る選択もある、気分転換に外出する選択もある、何か自分に足りないことを学ぼうと読書をする選択もある、思索に耽る選択もある、

今という瞬間に置かれている状況や環境に対して、どんな選択をするのかには多くの選択があるのだ。その中からどんな選択をするのを選び取る自由が存在する。

その積み重ねが人生を形成する。今までと違う生き方を選び取ることが出来る。今までやってこなかったことを、選んでこなかったことを選び取ることが出来る。

例えば今、私自身にどんな選択が横たわっているだろうか?

休日を仕事のことは忘れて過ごす選択もある。家族との時間も捨てて、自分の仕事に没頭する選択もある。仕事の中でも、本を書き進める仕事、このプログラムを構築する仕事、過去のアカデミーイベントを検証する仕事、各事業部の課題を抽出し重要な解決ポイントを検討する仕事、収支にインパクトの大きな案件の改善策を検討する仕事、Pando の機能改善を検討する仕事、様々な仕事が横たわっている。

仕事に通じることではあるけれど、脳科学、物理学、生物学、哲学、経営、ビジネス書などを読む時間に充てる選択もある。

子供達や家族と楽しみや喜びを共有する貴重な時間を過ごす選択もある。そろそろ散髪にいくという選択もある。たまには身体を動かす為にK1 ジムに行く選択もある。オリンピックのゴルフ中継を見る選択もある。子供達とゲームで遊ぶ選択もある。

どの選択が正しいということはないけれど、この週末に何を選択するか、何をどれだけ選択するか、選択したそれぞれにどのように取り組むか、どれだけ集中して取り組むか、どれだけ脳を使い倒して考え抜くか、どれだけメリハリをつけて切り替えるか、どの程度の余裕を持たせるか、どのようなバランスを組むか、全て私自身が選択することで、コントロールすることが出来る。そして、その選択が未来を変えていく。私が成し遂げていくことを変えていく。私と関わる人の関係性を変えていく。

今、あなたにはどんな選択が横たわっていて、あなたは何を選び取るか?

ある瞬間、あなたに与えられる刺激に対して、あなたにはどんな選択肢が横たわっていて、あなたは何を選択するのか?

心の底から納得できる自分として何を選択するか?

心の底から納得できる自分として刺激に対してどのような反応を選択するか?

与えられる刺激に対して、どのように受け止めることを選択するか?

その選択が少しでも自分自身をより良く生かす為の、心の底から納得出来る自分としての、弱さに流されるばかりでない自分としての選択とする為に、小さな勇気の選択を常に心に持てるとしたら、その選択を選び取れるとしたら、私達は自らの心から望む自分を生きることが出来る。それが私の考えるウェルビーイングの原点である。

代表メッセージ・社史
55件
Kobayashi
2021.08.10

「人生は重要な選択の連続である。」と以前に学びました。
選択で重要なことは、「心の底から納得できる自分」に近づくために、今、この時を判断し挑む必要があります。
この重要な選択も鍛錬の繰り返して、理想に近づけ、成長を増すことこそが、納得できる自分に近づく唯一の方法だと理解します。

内田 孝一
2021.08.08

やはり、この「小さな勇気の選択プログラム」の"鍵"は、『潜在意識』の深堀りだと思います。
自分のことを潜在(無意識)的に思う「セルフイメージ」の重要性や、潜在意識の一番機能である「現状維持機能」を受講者に しっかり理解いただく事だと思います。

人は、潜在的に変化を嫌います。人は、「頭」で分かっていても、中々『良い選択』や『一歩を踏み出せない』のは、この潜在意識の「現状維持機能」が邪魔をするからです。

では、どうすれば良いのか?
それは、「潜在意識を味方に付ける」ことを生活の中で "常"に 意識すること。人(脳)には、意識には、「顕在意識の自分」と「潜在意識の他人」がいることを理解しておくことです。
自分の「体」の中に"二人"が共存している感覚をつかむことが不可欠です。

人が何か、行動をおこそうと思った時に、この他人(潜在意識)が出て(邪魔して)きたら、その"逆向き"に行動することです。
これが、俗に言う「やるか、やらないかで迷ったら、迷わずやる!」所謂「迷ったら GO!」という奴です。
この感覚を「体」に覚えさせるプログラムが『カリキュラム』にあって受講者が"体感"できればと思っています。
concan 内田

内田 孝一
2021.08.07

人は、誰もが「幸せになりたい」とか「納得できる『人生』を送りたい」と思っています。そして その為には「努力」が必要なことも。しかし「頭」で分かっていても 中々 出来ないのも『人間』です。それは 人間の意識の98%を占める「潜在意識」が邪魔をしているからです。

人は、過去の「経験」から"モノ事"の「判断」や「選択」をしてしまいがちです。そして 人は、『人生』を左右するような強烈な「原体験」を持っている人は 別として、『今』を そして『未来』を照らす「選択」が出来るようになる為の「プログラム」をどう組めるかが、今後の課題であり、この事業の成功の"鍵"になると思います。
concan 内田

松下 耕三
2021.08.08

潜在意識というもう一人の自分が難題ですね。変化に向かう時に邪魔をしにきたという自覚が必要でしょうね。それと潜在意識と対峙するのは一つに絞ると良いようにも思います。あれもこれもと変化を欲張るとだいたい勝てない気がします。

れな
2021.08.07

記事でご教授頂き、深謝致します。

私自身も今一度、よく考えてみたいと思います。

松下 耕三
2021.08.07

いつも元気をいただき、有難うございます!こちらこそ深謝しております。
プログラムを検討しているメンバー向けに書いていたのですが、Pandoに私の人生の足跡として上げてみました。何かプラスになれていれば幸いです。

関連記事